薬や食事では予防できない
手術を受けるベストなタイミングとは

――治療法はどんなものがありますか?

 白内障は、お薬や食事で完全に予防できるものではありません。一種の老化現象ですから、若返りができないのと同様で、防ぐことはできません。現在の治療法では、手術が一番よいでしょう。現在の手術の多くは、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、眼内レンズを入れる方法で行われています。

 みなさん手術の際に気にされるのが、安全性です。決して合併症はゼロではありませんが、0.02%程度です。現在、年間約120万件の手術が行われており、顕微鏡を用いた最も安全な手術の1つだと言っていいでしょう。

 片目だけの手術であれば、通院での治療も可能です。麻酔は点眼によるもので、手術も短時間で終わります。ただ両眼同時の場合は、入院したほうが無難でしょう。それでも2泊ほどの短期間の入院で十分だと思います。

 手術前には、先生と手術後に「どういう見え方にしたいのか」をよく話し合った方がいいでしょう。メガネなしで本を読みたいのか、遠くを見たいのか。あるいは運転したいのかなど様々なニーズがあるでしょう。それを聞いてから医師も、その人のライフスタイルにあわせてレンズを選ぶ必要があります。

 例えば、1つの距離に焦点を合わせた「単焦点レンズ」にするのか。その場合、近くのものを見やすくするか、逆に車の運転など遠くを見やすくするのかで選ぶレンズは異なります。あるいは、近くと遠くを見る時に眼鏡をかけなくて済むようにしたいなら、近くと遠くのどちらにもピントの合う「遠近両用の多焦点レンズ」が選択肢になります。つまり、白内障と一口に言っても、自分に合った治療を先生と話しながら行うことをおすすめします。