――手術はいつ受けるとよいでしょうか?

 それは個人によって異なります。その人が生活シーンにおいて不自由さを感じた時が手術をする時期でしょう。例えば、車の運転をする人であれば視力が1.0を下回ったり、夜の運転が見づらくなった場合は視力が1.0あっても早めの手術が必要です。

 一方でお年をとって外に出て歩くことが少なく、趣味がテレビを見ることであれば、視力が0.3程度になっても手術をしなくても構わないということです。

 ほとんどの場合、95%は本人が不自由と感じたときが手術の時期ですが、残り5%の方は不自由と感じていなくても手術をする場合があります。それは、多くは白内障に伴った緑内障やほかの病気を伴う症状の場合です。このような場合は、先生から手術を促されると思いますので、ぜひ受けたほうがいいでしょう。

――白内障手術を受ける平均的な年齢は何歳ですか?

 現在、白内障手術を受ける平均的な年齢は70歳です。実際はばらつきが大きく、50代~100歳と幅広い年齢の方が受けています。近視の強い人は意外と早く、平均63歳です。

 さらに私が調査を行ったところ、実はレーシック手術を受けた人の白内障手術の平均年齢は51歳と若年齢化していることが分かっています。レーシック手術者の平均年齢は33歳で、2003年頃から手術件数が激増しました。この方たちが50歳になる2020年頃からレーシック手術経験者の白内障手術が増えてくるでしょう。実はレーシック手術を受けていると、白内障手術で眼内に入れるレンズが狂いやすいので、手術の際も注意が必要です。

目が良くなり過ぎても脳は処理できない
眼内レンズを選ぶときの注意点

――眼内レンズを選ぶにあたって、どのような点に気をつけるべきでしょうか?

 まず、みなさん費用のことが心配だと思います。単焦点レンズについては、健康保険が適用されますが、遠近両用の多焦点レンズは先進医療になっているので費用は片目で20万円以上、両目なら40万円以上といったものが多く、高額です。

 気をつけてほしいのは、この遠近両用多焦点レンズは二十数年前からほとんど変わっておらず、高価だからといって決して良いとは言い切れない点です。使い方が難しく、現に入れた人の10%は見え方に違和感を覚え、摘出しています。

 遠近両用の多焦点レンズを希望する場合は、先生と相談して、本当に慎重に選んでからにしましょう。むやみにいい話だけを真に受けると大変なことが起きますよ。