この中で最も古いのが、先ほど紹介した産経新聞の記事「30代の『大人女子』急増!? 背景に『女性の自立』も」だ。2009年7月6日朝刊、第一社会面。記事では「『大人女子』『30代女子』という言葉を生みだしたのは、宝島社(東京)の女性誌『InRed』」と指摘。当時『InRed』など宝島社の女性誌は、出版不況と言われる中、部数を伸ばし好調だった。

 また、「女子」を使う女性、使わない女性の両方の意見を紹介しつつ、OL向けフリーペーパー『クーポンランド』局次長の「女性の社会進出が進み、消費力が高く自立した女性が増えたことが女子(現象)の背景にある」という分析を紹介。さらに社会言語学の教授は、「若さに回帰したいという意味もあるのだろうが、『女子』という新たな人間像をつくる創造的な言葉だ」と述べている。

「そんなに学生気分でいたいのか」
20代女性から批判の投書も

 同年9月には、朝日新聞大阪版の夕刊で「ずっと『女子』だもん アラサー雑誌・テレビ…おどる造語」(9月18日)という記事が掲載されている。この記事の中では、「女子は雑誌やテレビで意識的に使われ、造語としても流行している」「同じ女という性を表していても女性は公的でカタく、女は生々しい感じがする。いつまでも元気ではつらつとした女性という気分をのせるのにぴったりきたのが女子だった」とNHK放送文化研究所の研究員が分析。

 日本語学の教授による、「『女性』や『レディー』『マダム』といったことばと比べ、『女子』は色がついていないことば」「女性は一人前のおとなといったイメージがあるけれど、女子というと、甘えた、無責任な、保護されるという感じがする。ウーマンパワーと聞くとちょっと引くが、女子力と言われてもおびえないでしょう。かわいいことが最大の評価になるから、女子が流行するんですね」という説も。