ソリューションとは名ばかり…
現在多くのBtoB業界・業種で「ソリューション営業」、「●●●コンサルタント」という肩書きをもつ営業の方の名刺をお見かけします。この「ソリューション営業」と従来の「営業」との本質的な違いは、自社製品を売るという発想から、顧客の課題を解決するという発想への転換を“本来”意味します。
ただ、職業柄、様々なソリューション営業の方々とお会いすることがありますが、お会いしてから展開される営業の流れ、いただく資料などを見ても、従来のモノ売り的な発想から抜け切れていないのが実状と感じます。
特にそれを感じるのは、こちらへのヒアリング時間が非常に少ないことです。私どもがソリューション営業の方と接点をもつのは、弊社のクライアントにある製品なり、サービスを導入する際に、クライアントに合ったものを選定する立場でお会いするが多くあるのですが、その際、クライアントの状況を注意深く聞いて、その実状に適したものを自信をもって提供いただく機会が非常に少ないといえます。
営業の方が紹介する製品・サービスの特徴を聞いて、こちら側で何がベストかを解釈しなければいけないケースが多く、お会いしてから、いきなり会社案内、商品・サービスの説明をする、まさに、本来のソリューションとは名ばかりの状態と感じることが多いのです。
今こそ真のソリューション力が
求められるのではないか
1つ「ソリューション」という言葉を多用するIT業界を例に見たいと思います。
下の図は、IT業界の上場企業、非上場でも主力の企業の売上、利益率を1960年代からとったものを示しています(全282社)。左軸の売上は、各企業の売上の合算値(点線)、右軸は各企業の平均利益率(実線)を示しています。