花粉飛散量は前年の気候などの条件で大きく変動するが、「確実にピークの値が大きくなってきている」(大久保公裕・日本医科大学耳鼻咽頭科教授)。

 ちなみに、気象庁の予測によると、スギとヒノキ(北海道はシラカバ)花粉の15年の飛散量は東北から関東にかけてのエリアで前年の2~3倍となる見込み。一方、西日本は前年よりも少ない見込みだ。

新薬発売で患者に朗報
気長に取り組めば根治の可能性も

 いったん花粉症を発症すれば、治すことは難しいと言われている。マスクで花粉を防御しつつ、抗ヒスタミン薬などで鼻水や目のかゆみなどの症状を一時的に抑え込むというのが、これまでの一般的な治療方法だった。

 しかし今年10月、そんな花粉症治療に新薬が登場した。「シダトレン」は従来型の対症療法とは、まったく発想の異なる薬だ。

 花粉症などのアレルギー症状は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)が体に入って、IgE抗体と呼ばれる物質と結合。ヒスタミンなど、さまざまなアレルギーを引き起こす化学伝達物質が作られる。新薬は、この原因物質であるアレルゲンを毎日少量、舌下に投与し続けることで、体をアレルゲンに慣らしてアレルギー症状を和らげるというコンセプトで、「舌下免疫療法」と呼ばれている。

 平たく言えば、「たとえばこれまで10粒の花粉で症状を発症していたが、100粒まで耐えられるように、患者さんの体を変えていく治療法」(大久保教授)だ。