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失敗に学ぶ相続対策byダイヤモンドQ
【第6回】 2014年12月22日
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「ダイヤモンドQ」編集部

安易な子供名義の預金は
税務署に否認される!

 ①預金の管理・運用を行っていたのは誰か。通帳や印鑑を誰が保管していたかのほか、書き換え、解約、新規設定等の手続きを誰が行っていたのかが問題となる。これらを被相続人が行っていた場合は、原則として、名義預金と判断される。

 ②名義人が資金をもらった事実を知っていたのか。知っていたことを証明できないと名義預金と判断される可能性がある。

 ③名義人の住所と金融機関登録の住所は同一か。もし、被相続人の住所になっていて、相続人がその届け出地にいない場合等は、名義預金と判断されかねない。

名義株についても
権利行使しないと問題に

 被相続人が保有する未上場の株式を相続人名義に書き換えた場合についても、「名義株」として同じような点を税務署は追及してくる。

 贈与を受けた子供たちは、株主総会に出席したり配当を受け取ったりして、株主としての権利行使をしている必要がある。

 民法上「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる」とされ、書面による契約や物の引き渡しは贈与成立の要件とされない。

 しかし、贈与契約を書面の形で残し、生前に被相続人と相続人間で贈与の意思表示があり、その存在をお互いが知っていたことを税務署に対して証明できるようにしておけば、名義預金ではないと反論する材料になる。相続人が贈与を受けた都度、贈与税の申告を行う方法も有効だ。また、銀行の「暦年贈与信託」を利用するのも選択肢の一つだ。

 子供名義の預金や子供名義への株式の書き換えは、安易に考えずきちんと証拠を残すことが重要である。

ダイヤモンドQ編集部がまとめた「失敗を避けるポイント」
1 名義預金や名義株は税務署の突っ込みどころ
2 誰が管理しているかで判断
3 贈与を証明する証拠を残す

 

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2015年から相続税が増税されるため、「相続対策」をうたった書籍や雑誌、セミナーが大盛況だ。しかし、安易な対策には思わぬ落とし穴が潜んでいる。遺言、相続時精算課税制度、子ども名義の預金、二世帯住宅などを活用する際に陥りがちな失敗ケースを題材にして、相続の鉄則を学んでいく。

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