カテゴリー別総流通支援額のランキングを分析

 この結果を見ると、日本においては、「音楽」と「映像・映画」というエンターテーメント文化が強いという印象を受けます。しかし、カテゴリー別掲載数で3位の「アート」は支援額では8位と大きくランキングを下げています。この数字に関して、キャンプファイヤーの広報の矢崎海さんは「アーティスト個人として活用してくれることが多く、個展の開催や作品集の制作など、ひとつひとつのプロジェクトの目的が明確で、目標金額にもかなりのばらつきがあります。そのため、掲載数は多いものの、支援額については落ち着いているのかもしれません」と答えてくれました。

 また、フードは掲載数では9位と高くはないのですが、支援額でみると5位にランクアップされてきます。これに対して矢崎さんは「フードのカテゴリーには飲食店の開店資金なども含まれます。そのため100〜200万円を目標にしたプロジェクトも存在していることは、支援額が高額になる理由として挙げられると思います。また、フード関連のプロジェクトは、メインのリターン(見返り)がそのフードそのものになるため、おいしい物のお取り寄せ感覚でパトロン(支援者)になる方も多く、人気カテゴリーのひとつでもあります。目標金額を大きく超えて支援が集まることもしばしばあるため、支援額では上位に入ってくるのかもしれません」と分析をしています。