結婚相談所を何度も使う人はおらず、有効な使い方や、組織内の常識を知らない人は多い。そこでダイヤモンドQ編集部が「結婚相談所の新常識」をまとめた。

平均成婚率は10%?

成婚率の高さを宣伝している結婚相談所があるが、実はあまり当てにはならない。業界平均の成婚率は10%程度といわれている。これは「成婚者数÷会員数」という計算方式に基づく。ただ、相談所によっては「成婚者数÷退会者数」と計算するなど、各社の計算方法はまちまち。業界共通の成婚率の計算方式を決めて、情報開示してほしいところだ。

三角関係はOK?

基本的に結婚相談所では複数の異性と同時進行で付き合うことが認められている。三角関係というと聞こえは悪いが、相談所はパートナー探しに向けて、多くの人との出会いを提供する場所であり、時間をお金で買っているようなもの。明記していなくても暗黙の了解となっている。ただし、「太陽の会」のように、相談所の公認で付き合い始めた場合はほかの付き合いは認めないという相談所もある。

家に届く謎の封筒

50年以上の歴史を持つ、結婚相談所の「茜会」。かつては近隣住民や家族に知られないように婚活を行う人が多かった。そのためプライバシーに配慮して、今でも会員宛ての郵便物は茜会の名称が入っていない封筒も選べる。

CM解禁は追い風

結婚相談所のテレビCMが2014年11月に解禁された。日本民間放送連盟の放送基準が、条件緩和されたのだ。すでにツヴァイが中部エリアで放映しており、オーネットも計画中。トラブルが多い業界だけに、イメージアップにつながることを期待している。

後妻業は歓迎?

遺産目当てで夫や内縁の夫を殺す「後妻業」。昨年末に逮捕された女性容疑者は結婚相談所で獲物をあさっていた。こうした報道に結婚相談所は嫌がりそうなものだがそうでもない。ある相談所幹部は、「『遺産目当ての会員に気を付けろ』とは言いにくいので、いい注意喚起になる」と楽観視している。

ブラックリスト

後妻業は極端な例だが、男性に多額の金品を貢がせる女性など、トラブルを起こす会員には、相談所は退会を求める。さらに、一部の業界団体では問題を起こした人物の「ブラックリスト」も作成している。