「がんばっているけど売れない……」「なんで自分だけ……」。営業を長く続ければ、一度はこうした壁にぶち当たるでしょう。本日のテーマは「売れない営業マンの共通点」です。さっそく見ていきましょう。
売れない営業マンは、
いったい何がダメなのか?
前回の連載で、“お客さま本人も認識していない「潜在ニーズ」をつかむことが、トップセールスへの第一歩”とお伝えしました。しかし、ことはそう簡単ではありません。
潜在ニーズをつかむためには、営業マンとお客さまが「会話をしながら、一緒に結論にたどり着いていく」ことが重要です。事実、優秀な営業マンほど、お客さまから「○○さんと話したら、頭がすっきりしたよ」と言われています。
お客さまに気づきを与え、潜在ニーズを引き出し、整理をして、「つまり、○○ということですね」と1つの結論にたどり着く。であれば、お客さまは「押しつけられている」「売りつけられている」と感じることはないでしょう。むしろ営業マンに対して、「ありがたい」と感じてくれるはずです。
しかしその逆に、お客さまの潜在ニーズを拾えない営業マン(売れない営業マン)には、共通して3つの弱点があるといえます。
1つ目は「疑問に思わない」ことです。
お客さまが「安いものでいい」と言えば、「そうか、安ければいいんだ」と納得してしまい、言葉の裏にまで意識が向かいません。「どうして安さを求めているのか」「なぜなんだろうか」と、その理由を考えようとはしないのです。
疑問に思わないのは、「知識」の収集を怠っていることも1つの原因です。「知識」とは、業界のセオリーや常識、慣例などのことです。業界の一般常識やセオリーを知っていなければ、「他の会社と同じなのか、違うのか」を判断できません。
たとえば、訪問先の住宅会社が「建築中の現場をすべてオープンにしている」とします。「建築中の家は公開しないのが業界の常識」であることを知っていれば(事前準備をして調べておけば)、「どうしてこの会社は現場を公開しているのか」と疑問に思うはずです。