採用面接におけるポイントとして、前回、前々回では、合否を左右する「印象」と「話す内容」について触れてきました。
今回は印象や話す内容を磨いてきたとしても、ある態度によって、面接官にある種の違和感を与えてしまっているケースを紹介したいと思います。
お辞儀などはできるのになぜ?
面接官と目が合わない就活生
実際に面接官や面接対策などの仕事に関わっている方であれば感じたことがあるかもしれませんが、私が面接をしていると、第一印象や話す内容に悪いところはないにもかかわらず、「あれ?」と違和感を覚えるような態度をとる方がいらっしゃいます。
入室や退室などのお辞儀はとても綺麗なのに、なぜか面接官である自分とは全く目が合わないのです。一瞬、「わざと?」と思ってしまうような違和感を覚えます。
お辞儀をする場合、新卒の面接では大抵の場合、頭が下がりすぎて首が曲がっていたり、かかとがきちんと揃ってなかったり、手がブラブラしていたりと、少しは慣れない感じがあるものです。ただ、そこは綺麗にできているにもかかわらず、目が全く合わないようだと、面接官は不思議な感覚になります。
こうしたケースは、実は大学などで就職支援をしていると出くわします。特に「傾聴」などのトレーニングをしているときによく感じます。傾聴のトレーニングとは、学生や就活生というよりもキャリアカウンセラーをはじめとするカウンセラー系の方などにはお馴染みですが、以下のようなことを行います(ただしこれは、私が5、6年前に資格取得した時の話なので多少現在とは異なるかもしれません)。
ペアになってお互いに向き合い、話し手と聞き手に分かれます。そして、下記の2つのワークを行います。
1、話し手が話すことに対して聞き手が一切無視をする。目線を合わせず体も向けず頷きや相槌も一切打たない。
2、先ほどとは逆に、話し手に聞き手が目線を合わせ、体を向けて頷きや相槌を挟みながら、話すことに興味を示して聴く。
こういった2つのワークを挟むことにより、話し手の感覚で1と2の違いについて体感し、本格的な傾聴の知識とテクニックを実践していきます。