中学受験があたり前になった今、受験科目の中で一番気がかりなのは算数ではないでしょうか。「お父さん」に算数を教えていただきたい理由は、「お父さん」こそが、塾の先生や家庭教師よりも、最もお子さんにとって最適な教師となりえるからです。そのためにはまずお父さんが算数の楽しさをご理解いただき、それをお子さんに伝えていただくことが重要です。

当連載では、私(タケウチ)とお父さんのやりとりを通じて、中学受験でよく出てくる算数の問題をわかりやすく解説します。算数の中でも、受験問題でよく出てくる「周期算」「つるかめ算」「食塩水」「平面図形」「計算問題」の5つのジャンルから出題。1ジャンルあたり全3回にわたり、練習問題や過去問題を実際に解いていきたいと思います。

タケウチ:前回に引き続き、「つるかめ算」のSTEP2です。今回は【例題3】からはじめましょう。足の数が少し増えますが、準備はいいですか?

父:ヨシ、望むところだ!

【例題】
 例題を解いてみよう!

【例題3】
A君はイカを何匹か飼っており、B君はタコを11匹飼っており、C君はテントウムシを何匹か飼っています。
3人の飼っている生き物は合わせて30匹でした。それらの足の数の合計が230本だったとき、A君はイカを何匹飼っていますか?ただし、イカは10本、タコは8本、テントウムシは6本の足を持っているとします。


父:う~ん、テントウムシはまだ分かるけど、イカとタコを飼ってるってのはあんまり聞かないねえ(笑)。

タケウチ:足の数を様々にしたかったので強引な設定ですが、イカ君とタコ君にご登場願いました(笑)。

父:【例題1】と【例題2】では2つの物の合計を扱っていたけどこれは3つだねぇ。さてどうしようかな。

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式(1)8本×11匹=88本
式(2)230本-88本=142本
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タケウチ:でもタコは11匹ってことが分かってますよね。だから上の式(1)でタコの足の合計が分かります。

父:あっ、そうかそうか。だから式(2)でイカとテントウムシの足の合計が分かるんだね。

タケウチ:では右の図を見てください。こんな風にまとめると子供でも『つるかめ算』であることに気づくのではないでしょうか。