「やさしく、柔らかく、赤ちゃんに快く」
をテーマに
赤ちゃんは自然に自分の好みを身につけて適応していくのですから、お母さんが与える条件はやさしく、柔らかく、赤ちゃんに快くと、いつも心がけていなければなりません。とくに首もすわらないうちは。
しかし、大声のお母さんが、いつも柔らかくやさしく声を出すのはたいへんな苦労です。
ですから、徐々に声をふつうの強さにして、大声でも驚かないよう慣らさないといけません。自分の「めんどうを見てくれる保護者」のお母さんの大声には、すぐにびっくりしなくなります。
しかし、他人の声にはまだまだ驚きますから、いろいろな声の調子にも慣れるために、音を耳に入れてやってください。
日中、とくに母ひとり子ひとりの家庭では、新しい音に驚く赤ちゃんには、多くの種類の音に、いろいろと方法を考えて慣れさせてあげてください。
雑音、高い音、低い音などの生活音のなかで赤ちゃんの反応があれば、それを主にして、ゆっくり、弱く、柔らかくから、だんだんふつうに聞かせるようにしてやってください。
※ものを見たくないときは目を閉じればよいのですが、音は聞きたくなくても、さけることができません。音の刺激は弱いものから、だんだん強くしていき、お母さんの好きな歌や音をなるべく聞かせるほうが、母子のあいだの親近感ができてくるのに都合がよいのです。
大きな音で、赤ちゃんが足を曲げて、ゆっくりのばすのは、「モロ反射」と呼ばれています。母の子宮内では、音はほとんど聞こえないので、大きな音に反応し、赤ちゃんは音を覚えていくのです。