デヴィッド・ボウイは日本人のロールモデル

 こうしたデヴィッド・ボウイのイノベーターとしての軌跡を、単に絶賛するだけではダメだと思います。また、ボウイのように才能に恵まれた人だから、と片付けてもダメだと思います。

 むしろ、高齢化が進む中でもイノベーションの創出を通じて潜在成長率を高める必要がある日本にとっては、デヴィッド・ボウイが示してくれた、高齢になっても進化は続けられるしイノベーションの創出は可能という教訓を、肝に銘じるようにすべきではないでしょうか。

 実際、それを体現している人は日本でも増えています。例えば、岐阜市の梅田勲氏は、岐阜県庁を定年退職した後、ギターのボディの共鳴板に関する特許を取ってギター製造会社を起業し、素晴らしいギターを作り続けています。
http://www.yomiuri.co.jp/economy/job/middle/nextlife/20150715-OYT8T50035.html

 また、長野県の加藤公貞氏は、レコード会社の社長を辞めた後、50代後半で八ヶ岳に工房を開いて一人で生ハムの製造・販売を行なっていますが、毎年のように新製品を開発しています。
http://8foods-factory.com

 イノベーションというと若い世代がその担い手という印象が強いですが、今の日本では明らかに高齢者の方が若者より元気です。ならば、もしかしたら、多くの高齢の方が梅田氏や加藤氏のように様々な形でイノベーションを生み出していくのを応援した方が現実的なのではないでしょうか。

 高齢になっても破壊的創造を繰り返したデヴィッド・ボウイは、今の日本にとって重要なロールモデルなのかもしれません。