例えば、お客様との会話の中で「〇〇年の〇〇月〇〇日の□□様とのお打ち合わせで提示していただいた〇〇という数字ですが……」などとパソコンや資料を見ないで話せたらどうでしょうか。相手から「この人すごい!」と思われて、信頼度が上がるとは思いませんか。

 また仕事を進めていく上で自分のお客様である会社の財務情報などの数字を頭に入れておけば、ビジネス上の意思決定や戦略策定のスピードをアップさせることができる、そんな職種の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

数字を覚えるためには
イメージへの変換が必要

 しかしながら、数字というのは単なる記号です。それらをどう覚えればよいのでしょうか。

 突然ですが、私が連載第1回の冒頭でご紹介した数字を覚えていらっしゃるでしょうか。それは“1450”という数字だったのですが、これは2014年の記憶力世界選手権で私が1時間の制限時間内に記憶した数字の桁数です。このように記憶競技の中にも数字を記憶する種目が存在します。

 その競技において、我々“記憶のアスリート”の中で数字をそのままの形で記憶している選手は一人もいません。顔と名前でもお伝えしたように、頭に入ってきた情報を強く長く記憶に残すためには、その情報に感情を伴っていることが必要だと説明しました。ですから、文字情報である人の名前をイメージ(映像)に変換するといった作業を行いました。

 実は、数字でも同じことが言えます。このままでは到底感情が動きようのない無味乾燥な記号である数字を何らかの方法によってイメージに変え、そして記憶するのです。それでは、その方法をこれから説明しましょう。

一番簡単な数字の覚え方
「ナンバーシェイプ法」とは?

 まず数字をイメージ(絵)に変える方法として一番簡単なのが「ナンバーシェイプ法」と呼ばれる方法です。シェイプとは形のことです。つまり数字自体の形に似ている世の中に存在するものを選択して、それをその数字のイメージにする方法です。

 例えば、数字の1はまっすぐな形をしていますので、身の周りのまっすぐな形をしているものを頭に思い浮かべて探します。すると煙突であったり鉛筆であったり、まっすぐな形をしているもがいろいろ浮かぶと思いますがいれば、まっすぐであれば何でも構いません。