調剤基本料は、調剤薬局の報酬のベースとなるもので、その薬局が1ヵ月間に扱う処方せんの受付回数などによって決まり、今回の改定でおもに次のように3つに分類されることになった(薬価調査に使われる妥結率が50%以上の場合)。

 調剤基本料1:410円
・調剤基本料2、3以外。処方せんの受付回数2000回以下で、複数の医療機関の処方せんを受け付けている薬局

 調剤基本料2:250円
・処方せんの受付回数が2000回超で、そのうちの90%超が特定の医療機関のものの場合
・処方せんの受付回数が4000回超で、そのうちの70%超が特定の医療機関のものの場合

 調剤基本料3:200円
・チェーン薬局などで、グループ全体の処方せんの受付回数が4万回超で、そのうちの95%が特定の医療機関のもの、または特定の医療機関と不動産の賃貸借関係にある場合

 今年度の改定では、調剤基本料2の適用範囲が拡大され、調剤基本料3も新設された。つまり、大病院の前などで開局していて、決まった医療機関の処方せんを集中して大量に受け付けている薬局やグループの調剤報酬を、大幅に引き下げることにしたのだ。

 なぜ、国はこのような措置をとったのだろうか。

厳しい目が注がれる
チェーン薬局の内部留保

 日本の医療制度は、おもに税金と社会保険料によって運営されている公益性の高い事業だ。広く平等に医療を提供するために、病院や診療所は株式会社の参入を禁止している。

 だが、調剤薬局は株式会社による運営が認められており、医薬分業が進む過程で巨大な調剤薬局チェーンが幅を利かせるようになってきている。なかには、莫大な内部留保を抱え、数億円規模の報酬を得ているチェーン薬局のトップもいる。医療機関が採算ギリギリの運営を強いられているなかで、税金や社会保険料で莫大な利益を得ているチェーン薬局への風当たりは強く、厚生労働省の審議会でも問題視されるようになっていたのだ。