しばらくの間、英語の堪能なテニスコーチを探すことになりましたが、ご縁があり、なんとか希望の場所でテニスをすることができるようになりました。

 その30人のメンバーは、このように言っていたそうです。

 どんなに忙しくてもテニスをしてから仕事に取りかかったほうが、仕事への集中力が高まり、仕事の能率が上がる。

 一時的に「仕事」から離れ、なにか「他のこと」に没頭する、つまり、仕事以外の活動が、仕事自体に良い影響を与えるというわけです。

 昨今、グーグルやアップルなど、最先端をゆく企業では、「ビジネス瞑想」が取り入れられるようになってきました。日本企業でも、「ビジネス瞑想」を取り入れているところが増えているようです。

 なぜ「ビジネス瞑想」が注目を浴びているのか。

 それは、多くの人が、「自分と対峙する時間」を持つことの重要性に気づき始め、実践している人が増えてきているからです。

「自分と対峙する時間」を持つことで、心も体もクリアになっていきます。

 いわゆる「瞑想」というカタチをとらなくても、自分と向き合うことができればいいのです。先程ご紹介した上司は、「テニス」という運動が、「瞑想」のような時間になっていたのです。

 他にも、「プールで泳ぐ」こと、また、「ジョギングをする」ことが瞑想のような時間という人もいます。

 あるリーダーは、「絵を描くこと」でした。

 仕事中に、突然絵を描き始めたため、私は次のように質問をしました。

私:「個展を開かれるのですか?」

上司:「(大笑いしながら)違う、違うよ」

私:「突然、一心不乱に絵を描きはじめられたので、すこし驚きました」

上司:「そうかもしれないな」

私:「なぜ絵を描いていらっしゃるのですか?」

上司:「あぁ、この絵のことか。仕事が行き詰まった時には、思いのままに絵を描くんだ。そうすると、ふっと答えが見えてくる時がある」

私:「絵を描くことが、直接仕事に関係するのでしょうか?」

上司:「そう。仕事に行き詰まった時こそ、仕事以外のことをしたほうがいい」

私:「はい、私も実践してみます」

 側で見ていても、他の人を寄せ付けないほどの集中力で絵を描き続けていました。何事かと見ている私たちを尻目に、絵を描きあげると、また仕事に戻っていました。