バリアフリーレストランを検索できる
口コミアプリも登場

 もちろん、車いすでも利用しやすいように動線を確保するなど、バリアフリー化には困難が伴う。嚥下障害の利用者に対応する刻み食やミキサー食などは、手間暇もかかる。

 だが、注目すべき点は、対応しているレストランがほとんどなく、いわば「外食産業の空白地帯」として残されていることだ。要介護・要支援者に至っては、将来的に右肩上がりの市場拡大が約束されている。

 さらに、風の音の例でもあったように、要介護者や障害者は、車いすを押してくれる友人や知人、あるいは介護する家族を伴う場合が大半だろう。つまり、付添人も含めた“グループ消費”が見込める点も忘れてはならない。例えば、仮に要介護・要支援者が平均して付添人3人を伴うとした場合、潜在的な市場は認定者数の4倍の約2500万人になる。あくまで仮定の話だが、これは決して小さな数字ではないだろう。

 車いすを利用する高齢者や障害者、及びその家族・友人などが、飲食店のバリアフリー対応状況を知りたいと思った場合、従来は個別に電話などで問い合わせることが主な手段だった。だが、対応状況が一目でわかる便利なアプリも登場している。それが、ユニバーサルデザインのコンサルティング会社「ミライロ」が日本財団から委託を受け開発した、バリアフリー地図アプリ「Bmaps(ビーマップ)」だ。

バリアフリー対応度合いが詳しく分かるアプリ「Bmaps(ビーマップ)」。飽和状態にある外食産業だが、本格的なバリアフリー対応は店舗の差別化にもつながるはずだ

 スマートフォンにBmapsをインストールして起動し、利用者が地図の中から飲食店を選ぶと、入口の段差数、車いす対応トイレの有無、店内がフラットか、通路幅の広さが十分かなど、車いす利用者が気になる情報を知ることができる。

 さらに、店内の静かさや明るさ、補助犬に対応しているか、障害者や高齢者に適切なサービスが提供されているか、全体的なバリアフリー対応度の5段階評価など、合計21項目の情報が確認できる。

 ただし、情報の登録はアプリを使う一般ユーザーからの投稿によるため、飲食店によっては、まだ未登録だったり、店舗自体は登録されていても、詳細なバリアフリー対応度情報が載っていなかったりする場合もある。ユーザー同士の協力により、バリアフリー情報が今後、さらに共有されていくだろう。