ソフトバンクがイギリスの半導体大手ARMを約3.3兆円で買収した。アリババの一部株式やガンホーの株式などを売却して2.3兆円の手元資金を準備し、1兆円をみずほ銀行からつなぎ融資を受けてという形で、ほぼ自前資金での大型買収となった。

 過去のソフトバンクの大型買収といえば2006年のボーダフォン買収と2012年のスプリント買収が各々約1.8兆円だったので、今回のARMの買収はその両社を合わせたのとほぼ同じ規模に近い、ソフトバンクの歴史上最大の買収劇である。

ソフトバンクの中核事業になるのか?
「IoTの時代」の生活とは

ソフトバンクのARM買収の本当の意図とは?
Photo by Takeshi Kojima

 さて、ソフトバンクがARMを買収した理由は10年後、IoTの時代がやってきたときに、「ソフトバンクグループの中核中の中核」となる企業を手に入れるということだと孫社長は説明した。これはどういうことなのか?

 IoTは、「Internet of Things」の略で、家電や自動車、宅配便の荷物からコンビニの棚まですべてのモノがネットワークに接続され情報をやりとりすることで、現在よりも圧倒的に世の中の効率がよくなる近未来を意味する言葉だ。

 一説によれば今から5年後には500億個のモノがインターネットにつながり、センサーによって情報がクラウド上に集められ、AIによって分析され、より最適な状態が達成され、圧倒的なコスト削減や機会損失をなくすことができるという。

 が、わたしの周囲にも「それがどういうことか具体的にイメージがつかない」という人は少なくない。なによりもIoTについて説明してくれている記事にそれが書かれていないことが多いのだ。

 ひとつだけ具体例を挙げてみよう。