このため、きちんと当てるには時点を同じにしなければならない。そこで、新築も中古も現時点で同時に売られているものを比較する。そうすれば時期のずれがなくなる。ただし、中古は築年が1年とは限らないので、築年数を補正する必要が出てくる。つまり、築5年で坪単価200万円なら、築1年の下落率を算出することで、築1年に換算し直すことができるようになる。

首都圏の新築物件の値下がり率は
全国で最も小さく「1年で2%」

 幸いにも、公的に発表されていたマンション価格指数が2つあり、1つは築年数を補正したもので、もう1つは補正していないものだった。このため、この2つの指数を割り算すると毎年何%下がるかが計算できる。どちらの指数も以下のグラフを見てわかる通り、相場の変動は織り込まれている。

◆中古価格指数の比較(2002年1-3月期=100)

 結果は首都圏の平均で年2%下がることがわかった。両指数ともに都道府県ごとに発表されていたので、都道府県ごとの結果も算出できた。結果は東京都が最も値下がり率が低く、千葉県が最も高いというものだった。

 これらの結果から、新築から築1年になると何%下がるか確定した。答えは首都圏平均で10%だった。「2割下がる」は不動産業者の思い込みに過ぎず、販売管理費は必要な経費として原価に含まれており、純利益相当額だけが価値を失うこととなった。

 ここで考えた方がいいのは、新築が築1年で10%値が落ちるのに対して、中古は仲介手数料3%と築1年の下落率2%の合計5%と考えると、資産価値としては中古の方が5%値下がりしにくいということになる。ただし、これも首都圏を十把一絡げにするのは乱暴だったりする。

 首都圏平均では新築から中古になることで10%下がり、築1年で2%ずつ下がることになるが、これはエリアによって異なる。東京23区では新築から中古で5%しか下がらず、千葉・埼玉県では15%下がる。結果として首都圏平均は10%ということである。こうなると、東京23区は新築でも中古でも損得はなく、千葉・埼玉県では中古を購入した方が新築より10%程有利ということになる。