外資系教育会社での営業時代、世界142ヵ国の支社の中で第2位の成績を収め、女性初・史上最年少の代理店支社長になった和田裕美さん。現在は株式会社ペリエの代表として、日本全国でコミュニケーション力や営業力アップのためのセミナー・講演会を行うなど、多忙な毎日を送っている。彼女はどのように紙の手帳を使いこなし、日々の仕事に活かしているのか。(聞き手/ライター 谷山宏典)

紙の手帳に「手書き」することで
仕事の効率も思考のスピードもアップ!

――和田さんは紙の手帳とデジタルツールをどのように使い分けているんですか。

わだ・ひろみ/株式会社ペリエ代表取締役社長。京都府生まれ。外資系教育会社での営業で世界142ヵ国中2位の成績を収める。同社で正社員となった後に最年少の営業部長に就任、全国100名の営業組織を統括。2001年の同社撤退に伴い独立、株式会社ペリエを設立。営業・コミュニケーション・モチベーションアップのための研修、講演を国内外で展開している。また、営業力、交渉力、コミュニケーション力アップのスクールも運営、毎年多くの卒業生を輩出している。11月27日に和田裕美の体感型イベント「わくわく伝染ツアー2010」開催。詳細、お申込はこちらから。

 紙の手帳は主にメモ帳として使っています。人から聞いて気になった言葉を書くこともありますし、会社のミーティングの内容、ふと思いついたこと、講演で使えそうなネタなど、とにかくいろいろなことを書き込んでいます。

 スケジュールについては、今はほぼデジタルツールで管理しています。仕事を円滑に進めるうえで、ほかのスタッフも私の予定を把握しなければならず、そうなるとデジタルツールで管理するのがいちばん便利だからです。

 ただ、本音を言えば、スケジュールも紙の手帳で管理できたらいいなとは思っています。私が考える理想の手帳って、自分の記録がすべて書き込んであり、手帳を見ればその1年のことを全部思い出せるぐらいのものにしたいんです。

――1年間の記録を集約させるだけなら、デジタルツールの手帳機能でもできます。あえて紙の手帳にこだわる理由は。

 やはり「手書きである」ことが重要だと思うんです。以前、脳の研究をしている先生にお話を伺ったとき、「手を使って文字や絵を書いているときや、手書きの文字を読んでいるときは、脳の前頭前野がすごく活発になっている」とおっしゃっていました。手で書くことで、書いた内容がしっかりと脳に記憶され、忘れにくくなるんですよ。