京都の伏見稲荷大社を散策する観光客写真はイメージです Photo:Anadolu/gettyimages

ツアー旅行が楽しいのはお客さんだけではない。同行する添乗員にも、また違った楽しみがあるのだという。旅先の旅館やホテルだけでなく、パーキングエリアやサービスエリア、土産物店に隠された添乗員ならではの“ウハウハ”な特権を、著者・梅村達がぶっちゃける!※本稿は、梅村 達『旅行業界ぶっちゃけ話 日雇い添乗員が見た懲りない人々』(清談社Publico)の一部を抜粋・編集したものです。

添乗員だけがタダ飯?
サービスエリアのおもてなし

 添乗員というのは泊まりのツアーなら1日3食はついてくる。朝晩は旅館やホテルで、そして昼は食事処で、だ。高級なツアーだと宿の食事もデラックスになる。ちょっぴり贅沢な気分になっちゃったりして。

 日帰りのツアーだと昼食がつくのみである。けれども添乗員にはちゃんとタダ飯が食べられる場所があるのだ。だから日帰りツアーでも満腹なのだ。

 どこで食べられるのかというと、高速道路のパーキングエリア、サービスエリアである。

 そういう施設の中には添乗員にサービス食を提供してくれる、我々にとっては貴重な場所があるのだ。

 もちろん、その施設としてはツアーの参加者が目当てなのである。30名から40名の参加者に何かを買ってもらおうという目論見で添乗員にサービスしているのだ。

 ツアーのバスは、たいてい1時間半から2時間走るとトイレ休憩をしなくてはならない。これは人間の生理現象を考えると当然のことであろう。

 新潟発のツアーバスに乗ったことがあるが、この時ばかりは1時間おきにトイレとなる。

 バスガイドにそのことを言ったら、新潟の方はバス内で酒を吞むから、あちらが近いとのことだ。