春節(旧正月)前後の上海に行った。中国の人びとにとっては、1月22日(日)は本当の大晦日であり、銀行の最終営業日だった21日(土)に挨拶に行ったら、「今年もお世話になりました」と言われた。日本から行くと、不思議な感覚になる。

 大晦日の夜は、うわさどおり、花火・爆竹が街中で猛烈に鳴り響いていた。昨年のエジプトなどでのジャスミン革命のときもこんな感じだったのではないかと思われるほどの騒乱状態だった。

 報道によると、22日夜から23日未明にかけて、花火・爆竹のせいで、上海でも北京でもPM2.5と呼ばれる微粒子の観測値が急激に高まった。北京では平時の10倍だったという。一時的とはいえ、大気汚染を起こすほどの花火・爆竹が使われたのである。上海では推計900トン以上が使われたらしい(ただし、当局の規制もあって昨年よりはやや減っている模様)。

 今年は辰年であり、中国人の龍に対する思い入れは非常に強い。それに便乗して、スイスのタグ・ホイヤーは龍の彫り物で装飾された携帯電話を約120万円で売っていた。ノキア系のVERTUもそういった携帯電話を約450万円で販売、相変わらずのバブリーさである。龍の模様を入れた金細工(ネックレス、指輪、置物)の販売店も大変な活況ぶりだった。