各校がしのぎを削る適性検査型
表4にある残りの入試を見ていこう。淑徳巣鴨(第1回一般)は男子の勢いがあり、21年を超え続伸しそうである。すべての入試が21年よりも勢いのある駒込は、初回となる第1回でも、すでに女子は21年を超え、男子もかなりの勢いで増えている。四模試の男子は実に2.5倍増、女子も2倍増と大人気だった。22年入試の勢いを示す代表的な入試となりそうだ。
21年に4割伸ばした明星学園(A)は、続伸して実倍率2倍に乗せるかもしれない。八王子学園八王子(2月1日午前東大・医進クラス)は前年並みの勢いである。絶好調の桜丘(第1回特待)は20年に倍増する勢いとなっている。
このランクの男子校は数少ない。聖学院(第1回一般)は、四模試で微減だったが、現状はさらに弱含みとなっている。京華(第1回中高一貫)は、すでに20年実績を超え、21年にどこまで迫るかだ。佼成学園(第1回一般・グローバル)も全般的に21年より良い滑り出しとなっており、上積みするかもしれない。部活動の盛んな学校というイメージを強く打ち出している足立学園(一般第1回志)は、21年の実倍率1.1倍を維持するかもしれない。
女子校では、佼成学園女子(2月1日午前)は引き続き好調で21年超えは確実な情勢だ。それでも実倍率は1倍程度の全入状態である。聖セシリア女子(A方式一次)が少し弱含みの展開となっているが、2倍台後半の実倍率は維持しそうである。
このランクでは、公立中高一貫校受検生に向けた「適性検査型」入試を導入している学校が多い。2月3日の公立一貫校の肩慣らしをしてもらい、実倍率5倍超の公立校受検に敗れても、自校で迎え入れようという仕掛けにもなっている。
表中にも、宝仙学園共学部理数インター(1回公立一貫型特待選抜)を筆頭に、聖徳学園、日本大学、郁文館、トキワ松学園、鶴見大学附属がある。他にも、佼成学園、工学院大学附属、桜丘、品川翔英、成立学園、玉川聖学院、東京純心女子、中村、日本学園、日大豊山女子、八王子実践、文化学園大学杉並、武蔵野大学、明星、目白研心、鎌倉女子大学、関東学院六浦、相模女子大学、横須賀学院、横浜翠陵、横浜創英、横浜富士見丘学園と実に多い。
入試は1倍台前半程度が多く、ほぼ全入といっていい。21年には数人しか志願者が集まっていない学校もある。こうした入試にどれだけの受験生が集まるかも、受験生増加基調の22年入試での注目すべき点といえるだろう。