
桃田健史
第248回
8月8日、マツダの説明会で世界初公開された次世代型エンジン「SKYACTIV-X」。口の悪いメディアは、「これは結局、トヨタのEVとのバーター」と称したが、換言すれば、トヨタですら実現が難しい内燃機関技術の量産化を、マツダが成し遂げようとしているということだ。

第247回
トヨタは7月23日、2020年頃に高速道路での自動運転、2020年代前半には一般道路での自動運転の商品化を目指すと明言した。このタイミングでの発表の裏側には、どのような事情があったのだろうか。

第246回
アメリカの自動運転に関する動きに急ブレーキがかかった。そうした、日本にとって“ヤバい雰囲気”を7月10日の週にサンフランシスコで強く感じた。トランプ政権の下、自動運転バブルはこのまま崩壊してしまうのだろうか?

第245回
なぜ、沖縄の北谷町で自動運転なのか?同町では今後5年間に新たに6棟のホテルが営業を開始、全室数は1672室まで拡大する。急拡大の裏には、近年急増する海外からの観光客、そして観光の質の変化があり、そうした中で、自動運転のスマートEカートの事業化の効果が期待されるとした。

第244回
国の技術開発機関である産業技術総合研究所は、ヤマハ製のゴルフカートを活用した自動運転の実証試験を行っている。同カートは、自動運転機能を装備した量産車であり、ゴルフ場などで利用されているものだが、現時点で公道を走行しているのは輪島市の事例だけだ。

第243回
なぜ、永平寺で自動運転なのか――。この地で今秋後半から、経済産業省の実証試験がヤマハ製のゴルフカートを使って行われる。そう聞くと、多くの人は「観光スポットを回遊する乗り物」を想像するが、実態は全く違う。

第242回
自動車業界では「AIブーム」が起きている画、人工知能学会の会長は「本学会としては、クールに冷めた目で見ている」という。論文の発表件数で見ても、「いまは第三次ブームの真っただ中にいる」ということのようだ。

第241回
米半導体企業エヌビディアが、AI技術を活用した自動運転向けプラットフォーム「DRIVE PX2」をトヨタに供給し、トヨタが近年中の量産を目指す、完全自動運転に近い車両の共同開発を進めると発表した。トヨタとの取引が大きい、デンソーやルネサスエレクトロニクスに対して強烈なインパクトがあったことは間違いない。

第240回
今年1月、レクサスLC500とHV版のLC500hの製造施設が愛知県豊田市のトヨタ元町工場の一角に新設された、。ここでモノ造りを極める169人は、ここをレクサスの聖地と呼ぶ。そこからLC500hとLC500で、京都を目指す約200㎞の旅に出た。

第239回
10年前に財政破綻し、街の構造を小型化するコンパクトシティを推進する施策が全国から注目を集めている夕張市。報道から受けるイメージは、落ちぶれた中山間地域の集落。ところが、実際に現地に行ってみると、まったく違う印象を持った。

第238回
ホンダがいま、大きく変わろうとしている。そこで注目されるのが、ホンダのキモである「本田技術研究所」で起こっている、大規模な組織再編だ。ホンダの専務執行役員で、本田技術研究所の代表取締役である松本宣之氏に話を聞いた。

第237回
NTTドコモは3月9日、人工知能を活用したモビリティサービスプラットフォーム「AI運行バス」を発表した。そこでドコモと連携するのが、設立間もないベンチャー企業「未来シェア」だ。SAV (スマート・アクセス・ヴィークル)という理論を唱えている。

第236回
「長距離を走ってほしかった」。通(つう)が、「ND」と車両型式で呼ぶ、第四世代「ロードスター」のデザイナーを務め、「ロードスターRF」では主査となった中山雅氏は、伊豆に向け出発を控えたメディア関係者の前でそう言った。

第235回
「どうしてここに、こんなに大勢の中国人がいるんだ?」3月上旬、東京ビックサイトの次世代エネルギー関連の見本市会場で、筆者のみならず来場者の多くが感じたことだ。中国からの来場者のお目当ては燃料電池車(FCV)だ。

第234回
レクサス関係者とさまざまな意見交換をする中で、彼らが強調したのは「ブランドシフト」だ。要するに、高級車の世界ツートップであるメルセデスとBMWの「後追いをしない」ということだ。さらに、近年ブランドイメージを向上させているアウディとも、違った路線を狙う。

第233回
年頭はITや家電ショーCESとデトロイトモーターショーを巡るのが、2010年代に入ってから自動車産業界での常識となっている。日本の報道の多くがCESを「まるでモーターショー」と伝えるが、筆者はこうした表現に少々疑問を感じる。

第232回
大手メディアの予想を裏切ったトランプ大統領誕生劇。過去30年、自動車産業界を通じて全米を定常的に巡ってきた筆者としては、「十分に理解できる結果」だと感じている。筆者の肌感覚から、トランプ政権が日系自動車メーカーに及ぼす実質的な影響を分析してみたい。

第231回
9月中旬、日本の新型スーパースポーツカーを立て続けに乗った。今年誕生9年目にして、大幅改良された日産「GT-R」と、ホンダ及びアキュラの次世代ビジネスのシンボルという意味合いが強い「NSX」だ。

第230回
ソニーと日産がそれぞれ、リチウムイオン電池事業から撤退することが報道された。この2事案には直接的な関係はないのだが、実は、2社はEV向けのリチウムイオン二次電池において「深い関係」にある。

第229回
自動運転に関する世界的なカンファレンス「AUVSI」が7月下旬にサンフランシスコで開催され、昨年比の1.4倍となる1200人を集めたが、ある日系自動車メーカー関係者によれば「昨年までの、イケイケの雰囲気はなくなった」。
