
楠木 新
第16回
今後の予定も入れると、娘は40社もの会社説明会に行くそうだ。就職協定のあった筆者の時代とは大違いである。娘は説明会に出席する間に、就活自体にも興味が出てきたようだ。

第15回
仮エントリーした会社から、相次いで説明会の案内が来て娘は驚いたようだ。1月末から立て続けに会社説明会の日程が入ってきており、学年末の試験があるので参加できないものもあるらしい。

第14回
就活のように未知の世界に行くときには、先が見えないことが多い。多くの人は、自己分析して、対応しがちだ。それも一定の意味を持つが、実際は人との出会いによって打開される場合が多い。

第13回
新卒採用者に対する企業の「即戦力ニーズ」が、学生たちにプレッシャーを与えている。しかし、考えてみれば当たり前だが、学生は企業にとって即戦力にはなりえない。

第12回
誰にとっても『いい会社』などというものはなくて、大事なのは、自分と会社との関係。感じた雰囲気とか第一印象を大事にして、自分との関係を整理しておくこと。

第11回
娘は、この12月の段階で、仮エントリーする会社をどう絞ってよいか分からずに少し焦っているようだった。こういう時は、まず目的をはっきりさせて、そこに至る過程を時間軸に沿って考えることが大切だ。

第10回
9年ぶりに総合商社M社が一般職の採用を復活させた新聞記事を読んだ。面白かったのは、その応募者の中に、数十人の男子学生がいたらしい。

第9回
サービス業を中心に長時間労働や早朝、夜間勤務の職場も昔より増えており、仕事と生活をどう調整するかは、ビジネスパーソンにとって大切な課題である。

第8回
娘の大学では、学生側が主催する『業界セミナー』が11月半ばから約1ヵ月間キャンパスで行われている。合同説明会よりは落ち着いて話が聞けるので、学生間では好評のようだ。

第7回
先日来、どの銘柄でもよいから最低単位の株式を購入することを娘に薦めていた。企業研究に役立つと考えたからだ。

第6回
「えっ!こんなものまで入ってるの?」裕美宛に送付されてきた就職資料の中に、色鉛筆やメモ帳などが入っていた。「それは、企業のホームページの『採用情報』に呼び込むためのものだよ」

第5回
読者の方から「娘とよくコミュニケーションがとれるなぁ」「小さい頃から話していたの?」などと聞かれる。今後、就活が佳境に入る前に、少し私と娘の関係について触れておきたい。

第4回
親は、もっと迷った方がよい、と私は考えている。組織で働く意味に悩みながらも、それを正面から受け止めようとする姿勢は、若者に語れる力を生み出すはずである。

第3回
「石の上にも3年」には深いものがあると、今改めて感じている。学生から社会人への切り替えにも、この程度の時間が必要だ。勉強して身につける知識だけではなく、組織にいること自体も力になるのだ。

第2回
たしかに子供に、仕事は辛いものだとか、我慢が必要と教えるより、楽しい仕事に出会えることを強調するのは賛成だ。しかし「好きな仕事」を求めて、本当にそれにたどり着けるのか?

第1回
今年7月のこと。大学3年生の長女が、鉄鋼系商社の会社説明会に参加して帰ってきた。妻が「裕美は、どんな会社を希望しているの?」と食卓で切り出した。
