枝久保達也
北陸新幹線延伸で「東京~敦賀」が50分短縮、福井の“大阪離れ”が加速?
JR西日本は8月30日、来年3月16日に敦賀まで延伸開業を予定している北陸新幹線の運行計画を発表した。これにより、東京から福井・敦賀までの所要時間は大幅に短縮されることになる。運行計画で示された運転本数や停車駅パターン、および、敦賀延伸の影響について解説する。

なんて呼べばいいの?「宇都宮ライトレール」呼び名バラバラ…現地取材で見えた課題とは
8月26日、日本初の新設LRTが宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地間14.6キロが開業した。当日は午前11時過ぎから開業式典が行われ、午後3時から営業運転を開始した。筆者は最初の平日ダイヤとなった8月28日と翌週9月4日の朝に宇都宮駅東口停留場を訪れて取材した。なお現地調査をもとにLRTを運営する「宇都宮ライトレール」に取材を申し込んでいるが、開業後の業務に追われているようで実現していない。今回は速報という形でご容赦いただきたい。

「幻の地下鉄計画」の書簡発見!都心に3×3の9駅を配置…100年前の案はなぜ頓挫したのか?
NHKは8月、関東大震災2カ月後の「地下鉄計画」の書簡が発見されたと報じ、筆者のコメントも放送された。この書簡は東京市(当時)が帝都復興院に提出したもので、その鉄道史的な意味は大きい。番組では放送されなかった、震災により変化した地下鉄構想と、その過程における書簡の意味について、詳しく解説する。

関西はリモートワーク進まず?「大手私鉄15社」決算に見る本業回復の違いとは
大手私鉄15社は2023年度第1四半期決算を発表した。全社が営業黒字、経常黒字、最終黒字を達成したが、一方で運輸事業は各社ともコロナ前を下回ったまま推移しており、関東と関西では回復傾向の違いも浮き彫りとなっている。

「戦時の日本の鉄道」は旅行客で大混雑!東急電鉄社長は小言を…“終戦2年前”の意外な実態
今年も8月15日がやってきた。終戦から78年が経過し、当時10歳だった少年も今や88歳、当時の成人はほとんどが100歳以上になっている。戦時中の記憶と言えば硫黄島の戦いや沖縄戦、各地への空襲と艦砲射撃、原爆投下など、悲劇的結末を迎えた1945年の出来事を中心に語られることが多いが、本稿では80年前、1943年の鉄道と人々の暮らしを振り返ってみることにしよう。

「目の前に柱が…」東海道線・電柱衝突というトンデモ事故はなぜ起きた?8年前にも…
8月5日夜、JR東海道線大船駅構内で、走行中の列車が電柱と衝突する事故が発生した。なぜ、このようなあり得ない事故が起きたのか。

JR3社、最終黒字達成もコロナ前の5~8割…都市部の「値上げ」はあるのか?
JR東日本とJR東海は7月28日、JR西日本は8月1日に2023年度第1四半期決算を発表した。昨年度から引き続き、新型コロナウイルスからの回復が進んでおり、3社とも最終黒字を達成した。個別の状況はどうなっているのか、詳しく見ていこう。

鶴見線がついに新型車両!「ローカル線以上にローカル」な路線生んだ100年史
JR東日本は7月24日、鶴見線に今年冬から順次、新型車両E131系を24両(3両編成、8編成)導入すると発表した。雑草の生い茂る線路をトコトコ走る3両編成の電車、戦前の姿をそのまま残す駅は、ローカル線以上にローカルであり、その不思議な雰囲気に引かれる人も多い。今回は鶴見線の面白い深い歴史について解説する。

「鉄道混雑率ランキング」上位路線が激変→東西線は8位、埼京線を上回るワースト1位は?
国土交通省は7月14日、2022年の主要路線通勤・通学時間帯混雑率調査の結果を発表した。コロナ前の2019年と比べて、今回の混雑率ランキングの上位路線は顔ぶれが大きく変わった。コロナによって、輸送量が大きく変動した路線とそうでない路線には、それぞれどのような特徴があるのか。

6月末から九州地方を襲った大雨により、鉄道にも大きな被害が発生した。山を抜け、川を渡りながら九州を横断する路線は、橋梁や路盤の流失、土砂崩れなどで、過去にもたびたび長期の運転見合わせに追い込まれている。そうした路線の多くは利用が少ない傾向にあるが、今後は不採算でありながらも維持すべき路線についての災害対策が課題になるだろう。

日本には数多くの鉄道事業者が存在する。コロナにより経営環境が厳しさを増す中、どのように生き残りを図っているのか。今回は三大都市圏の鉄道事業者を除き、それぞれの地域経済で大きな影響を持つ「地方大手私鉄」として、4社をピックアップし、2018年度と2022年度の連結決算から各社の特色とコロナ後の経営の在り方を見ていこう。

6月23日朝、東京メトロ副都心線の列車が誤って有楽町線の線路に進入するというトラブルが発生した。列車は次の千川駅で乗客約1500人を降ろし、新木場まで回送列車として運行。両路線に最大20分程度の遅れが発生した。なぜこのようなトラブルが起きてしまったのか。

2018年6月18日に発生した大阪北部地震から、5年が経過した。鉄道の乗客が集中する朝ラッシュ時間帯に直撃した地震から得られた新たな教訓とは。

東武鉄道の新型特急車両N100系「スペーシアX」が7月15日から運行開始する。100年近い歴史を持つ日光・鬼怒川行き特急は東武のフラッグシップであり、1960年に登場した1720系「DRC(デラックスロマンスカー)」、1990年に登場した100系「スペーシア」を受け継ぐ存在だ。これら偉大な先達に続くスペーシアXが、その資格をもった車両になったのか。6月6日に行われた試乗会に参加し、確かめてきた。

鉄道各社にとってコロナ禍からの回復の総仕上げであり、反転攻勢の第一歩となる2023年度。既に各社の2022年度決算が発表されて1カ月ほど経過しているが、今期の動向を踏まえながら、大手私鉄の決算と今年度業績予想を見ていこう。

外国人観光客が急速に戻っている。日本政府観光局(JNTO)が5月17日に発表した4月推定値によれば、訪日外客数(入国外国人旅行者)は194.9万人で、前年同月の約13倍、コロナ前の2019年同月と比較しても66.6%に達する数字だ。インバウンドが戻りつつある中、日本最大の観光都市京都はどうなっているのか。5月25日から26日にかけて行われたJR東海の京都キャンペーンプレスツアーに参加し、京都の観光事情の現状を視察してきた。

地方鉄道の存続や利用促進策、バスへの転換などを議論する協議会を国が設置できることなどを盛り込んだ改正地域公共交通活性化再生法が4月21日、参議院で可決、成立した。だが、地方鉄道の経営を根本的に解決するためには地域そのものをもり立てるしかない。そのヒントとなるかもしれないJR西日本と広島県の「瀬戸内三市(竹原市、三原市、尾道市)」による取り組みを現地取材した。

JR東海が5月10日深夜、東海道新幹線の浜松~静岡間で実施した自動運転の試験専用車両を公開した。筆者も参加したが、実用化が始まる5年後を待つのがもったいないほどの出来であった。その驚きの精度と実現した仕組みについて、解説する。

JR東日本・JR西日本・JR東海の本州3社が2022年度決算を発表した。3社ともに業績は回復傾向で、純損益は3年ぶりの黒字となった。鉄道事業者は2020年度以来、コロナ禍に翻弄されてきたが、ワクチン接種が広がり行動制限が緩和されたことで、昨年夏ごろから鉄道利用者は目に見えて増えてきた。政府は5月8日、新型コロナの感染法上の分類を「5類」に引き下げて行動制限を解除しており、今年度はどの程度、平時の社会経済活動に戻れるかが焦点となる。その道筋を占う観点から、昨年度の業績の推移を見ていきたい。

JR西日本は3月9日、グループ会社の後藤工業とクボタ環境エンジニアリング、東芝インフラシステムズからなる共同企業体(JV)が、鳥取県米子市と鳥取県下水道終末処理施設等包括的運転維持管理業務委託契約を締結したと発表した。なぜ下水道の管理業務に乗り出すのか、狙いを探った。
