枝久保達也
東急電鉄と相模鉄道は11月24日、2023年3月開業を予定している東急新横浜線・相鉄新横浜線の運行計画概要を発表した。これにより東京へのアクセスはどう変わるのか。また、約半世紀にわたる計画実現までの紆余(うよ)曲折とは。

大手私鉄15社の中間決算が出そろった。全社が連結最終黒字となり、コロナ禍からの回復傾向が鮮明となった。主要各社の決算を読み解く。

40年前の1982年11月15日、東海道新幹線、山陽新幹線、東北新幹線に次ぐ第4の新幹線として上越新幹線が開業した。新幹線の中で「異質な存在」が実現した理由と、開業までの困難の歴史とは。

50年前の1972年11月6日、北陸本線敦賀~南今庄駅間の北陸トンネルを走行中の急行列車で火災が発生し、乗客・乗務員30人が死亡、714人が負傷する「北陸トンネル火災事故」が発生した。悲劇はなぜ起きたのか。そして、事故の教訓は現在の安全対策にどう生かされているのか。

JR東日本・西日本・東海・九州の上場4社が中間決算を発表した。7月から9月にかけて過去最大の感染者数を記録したコロナ第7波が直撃した中、全社が最終黒字となった。コロナ禍による業績低下はいよいよ底を打ったとみられる。

自動車や船舶などは個人で購入することも可能だが、鉄道となると購入のハードルは一気に高まる。だが、決して不可能ではない。東急電鉄は現在、田園都市線で用いた車両を売り出し中だ。その価格や設置・維持費用などはいくらかかるのか。購入を決めた社会福祉法人に話を聞いた。

東急蒲田駅併設の東急プラザ蒲田で10月30日まで「蒲田を走る電車まつり」が開催されている。JR、東急、京急の3社が連携して「オール蒲田」で盛り上げようということで昨年から始まったのがこのイベントだ。ところで、JRと京急は約120年にわたり、ライバル関係にある。今回はその歴史を振り返ってみたい。

10月14日、日本の鉄道は開業150周年を迎えた。前回の記事では大正期の輸送需要の急増に対して輸送力不足に悩まされた日本の鉄道が、多くの列車を設定するために定時運転を行わなければならなくなり、それが時間に正確な日本の鉄道を育て上げた経緯を紹介した。これまで特急などが走る幹線鉄道の「時間」にまつわる話を取り上げてきたが、今回は同時期に都市部の鉄道で起きた変化について考えてみたい。

10月14日、日本の鉄道は開業150周年を迎えた。前回は時間にルーズな日本人と遅れてばかりの明治の鉄道を取り上げた。ところが1930年代に入ると日本の鉄道の正確さは世界的に評価されるようになった。この30年で日本の鉄道に何が起こったのだろうか。

10月14日、日本の鉄道は開業150周年を迎えた。世界一正確ともいわれる鉄道はなぜ可能となったのか。そして、鉄道の発展は都市をどう変えたのか。計3回で解説したい。

東急池上線が10月6日に開業100周年を迎えた。東急各路線が時代とともにその姿を大きく変える中、経営危機や詐欺師同然の人物による買い占めなどの苦難を乗り越え、今も「都心のローカル線」として、変わることなく走り続ける100年の歴史とは。

JR西日本は京都と奈良を結ぶ奈良線の複線化に向けた工事を進めており、来年3月には京都~城陽間20.2キロの複線化が完了予定だ。廃線議論や減便、サービス縮小など、なにかと寂しい話続きの鉄道業界だが、一方で奈良線はなぜこれほどの大改良を行うのか、そして、どのように変化していくのかを見ていきたい。

前回は北海道新幹線の札幌延伸にあたってJR北海道から経営分離される函館本線の廃止を巡る議論を取り上げた。だが、北海道新幹線を巡っては、もう一つの「貨物撤退論」が存在する。その背景にある「青函トンネル」の速度制限問題について解説する。

2030年度に札幌延伸開業予定の北海道新幹線を巡って北海道が揺れている。朝日新聞(電子版)が8月31日、「函館線、大部分が廃線濃厚 新幹線アクセス以外は不透明 貨物も分断」と報じたのである。なぜこのような事態になったのか、その背景について解説する。

JR東海が1993年から行ってきた観光キャンペーン「そうだ 京都、行こう。」が今夏、2年半ぶりに復活した。その狙いは何か。

JR四国の西牧世博社長は8月26日の記者会見で、同日に運賃の上限変更認可申請を国土交通省に行ったと発表した。認可が得られれば、2023年春に運賃改定を行う計画だ。この改定には、JR他社が遠からず行うであろう運賃改定に通じる要素が見え隠れしている。

JR上場4社、大手私鉄15社の第1四半期連結決算が出そろった。目下、感染第7波の影響が全国に波及しているが、感染が増加傾向にありながらも比較的、状況が落ち着いていた今期は19社全てが最終黒字を達成した。

今年も豪雨により、ローカル線で深刻な被害が生じている。歴史の古いローカル線は山間部を、河川を幾度も渡りながら縫うように進むため、土砂災害、河川氾濫の影響を受けやすい。JR東日本、JR西日本などはローカル線のあり方を見直す考えを表明しており、こうした中、多額の費用をかけてまで復旧すべきかという議論が今後、さらに高まる可能性もありそうだ。

JR西日本がサイコロの出た目で決まる行き先までの割引乗車券を発売する異例のキャンペーンを展開している。なぜこのような取り組みを始めたのか、同社に話を聞いた。

社内外の技術や知見を駆使して新たな価値を創造し、それを社外にも展開する「オープンイノベーション」。鉄道事業ほど食い合わせの悪い業界はないと思っていたが、時代は徐々に変わりつつあるようだ。
