臼井真粧美
#3
全日本空輸(ANA)の総合職社員はコロナ禍の影響で月給カットと賞与激減のダブルパンチを受け、年収が3割もダウン。この結果、十余年前に経営破綻した日本航空に年収で下回るという立場逆転が起きた。が、ここにきて辛酸をなめたANAが再逆転を迎える。

#2
日本航空は2010年の経営破綻以降、整備かパイロットの出身者が社長のバトンをつないできた。破綻前まで社長を輩出してきた事務系出身者は、裏方へと回った。十余年を経て、この流れが変わろうとしている。次期社長の最有力候補は事務系出身者。現場系からの「大政奉還」が濃厚になっている。

#1
ANAホールディングスは4月にトップが交代し、芝田浩二社長が就任した。前社長とわずか2歳差ということもあり、早くも関心が集まるのは次の世代交代の行方。次期後継者レースには王道の顔触れがそろう一方、衝撃的な人物の名が挙がる。この人物へのバトンタッチは、役員や執行役員の顔触れを激変させることにつながる。

予告
ANAとJAL「赤字地獄」脱出後も続く“修羅道”、人事・事業・組織の根本治療は不可避
日系航空の2強であるANAホールディングスと日本航空(JAL)の2022年4~9月期の中間決算は、いずれも3年ぶりに黒字回復した。コロナ禍が落ち着き、赤字地獄から脱しても、それで安泰なわけではない。過去を振り返れば需要激減の危機的局面は何度も訪れており、また起こり得る。世界では景気後退が迫っている。当面を生き永らえる対症療法の後は、傷ついた財務を抱えながら、人事も事業も組織も根本治療を要する。修羅道である。

大阪・夢洲に誘致するカジノを含むIR(統合型リゾート施設)において、用地の賃料が不当に安くなっている疑惑が浮上した。行政から依頼を受けた不動産鑑定業者4社のうち3社の鑑定評価で「土地の単価」「期待利回り」が全く同じであることが分かったのだ。一致する確率は「宝くじ1等に当選するよりも低い」と不動産鑑定士は言う。

#17
大手ゼネコンと大手住宅メーカーの10年間の売上高成長を比較すると、差は歴然。住宅メーカーが勝る。かつて大手ゼネコンは大手住宅メーカーよりも扱う物件が大きく、売上高で上回る格上の存在だったが、現在立場は逆転している。

#16
ゼネコンやインフラ企業の間で私募REIT(不動産投資信託)の参入ラッシュが起きている。この動きに本業で資産運用を行ってきた者たちは警戒心を抱く。彼らが投資家を欺くダークサイドにはまることを懸念しているのだ。

#14
2021年度決算でゼネコンは資材高の逆風を受けて減益ラッシュ。対して不動産大手は増益ラッシュ。ゼネコンと不動産デベロッパーの間に「インフレ格差」が生まれている。

#11
外資大手投資ファンドは、溢れる運用マネーを投じる先を求めて国内であちこちに出没した。しかし、商業の超一等地である東京・銀座はあまり攻めなかった。そこには銀座ならではの事情がある。

#8
乗客数日本一の巨大ターミナル駅である新宿駅の再開発が始まった。事業規模1兆円を超えるとされる一大開発である。そこに食い込むゼネコン、不動産デベロッパー、鉄道会社の中には意外な顔触れがあった。

#6
大手ゼネコン5社のうち大林組は東京・銀座で影が薄く、他の4社に比べて受注が極端に少ない。同じ関西の地盤を持ち、「竹林戦争」と呼ばれる熾烈な戦いを繰り広げてきた竹中工務店は、しっかり受注しているのにだ。銀座における大手ゼネコンの力関係を明らかにする。

西武HDがプリンスホテルを大量売却!なぜ「破格の安値」になったのか?
西武ホールディングスがプリンスホテルなど国内31施設を外資系ファンドに売却した。これが「破格の安値」だった。ダイヤモンド編集部による特集『ホテルの新・覇者』では、安値の理由に迫った。

#8
西武ホールディングスのプリンスホテルや近鉄グループホールディングスの都ホテルなど電鉄系ホテルを大量に買収する外資系投資ファンド。その顔触れも、やり口も、かつてとは大きく変わっている。

#7
ホテル世界大手の米マリオット・インターナショナル、米ヒルトン、英IHGホテルズ&リゾーツ、米ハイアット ホテルズの4社が日本で勢いづいている。ホテルランキングでも上位は彼ら外資系ばかり。各社の幹部が日本攻略について赤裸々に明かした。

#3
ホテル御三家である「帝国ホテル 東京」「The Okura Tokyo」「ホテルニューオータニ」は互いがライバル関係にある。一方で現代のホテル業界の中心に立つ「令和の四皇」は、必ずしも競合しない。三井不動産しかり、彼らの間で手を組み、のし上がっている。

#16
ホテル不況のさなか、ウエディング業界大手のテイクアンドギヴ・ニーズが独創性の高い「ブティックホテル」の大量開業計画を打ち出した。世界の潮流として、「ブティックホテルのオリジナリティーは、大手ホテルグループのラインアップとの差別化にもなっている」と不動産サービス大手ジョーンズ ラング ラサール(JLL)の辻川高寛・ホテルズ&ホスピタリティ事業部長。確かにチャンスのある市場だが、新参者らしからぬ “自信”、そして “カネ”はどこから来るのか。野尻佳孝会長を直撃して疑問をぶつけた。

#8
日本のホテル業界の雄である星野リゾートは国内で開業ラッシュを仕掛けるのと並行し、米国本土進出を計画。これまでは漠然とした夢で語られてきたが、実は出店候補地を三つに絞る段階まで進んでいる。星野佳路代表がその全貌を赤裸々に明かした。

#6
三菱地所が米ヒルトンの最上級ブランドである「コンラッド」を冠したホテルを2026年に名古屋で開業する。三菱地所はリニア中央新幹線開業を控える名古屋駅前に不動産を持ち、そこを活用すれば成功必至のはず。しかし、実際の開業場所は名古屋駅前ではなく、栄エリアだった。

#12
不動産大手は増益ラッシュの好決算。対して、ゼネコン大手は軒並み営業減益となった。ゼネコンの体質、不動産会社など発注者との主従関係が「請け負け(うけまけ)」を生んでいる。ゼネコン大手は今期どう動くのか。

#3
JR東海、JR東日本に続き、JR西日本、JR九州、JR北海道も“勝負どころ”のホテルで外資系のマリオット・インターナショナルと手を組んだ。JR独自のブランドを冠するホテルですら、実は提携を結んでいる。
