初公開!<br />知られざる脳科学の権威と<br />脳科学おばちゃんの84年史久保田カヨ子
(Kayoko Kubota)
脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。この20年で3000人以上の赤ちゃんの脳を活性化させてきた。テレビなどで「脳科学おばあちゃん」として有名。累計38万部突破のシリーズ『0歳からみるみる賢くなる55の心得』『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』『赤ちゃん教育──頭のいい子は歩くまでに決まる』『カヨ子ばあちゃんの子育て日めくり』(以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。ズバッとした物言いのなかに、温かく頼りがいのあるアドバイスが好評
【脳研工房HP】www.umanma.co.jp/

 2児を、前頭葉、特に前頭前野がよく働くように育てたが、その経験を家内と共著で書いて出版した(『赤ちゃん教育』1983年リヨン社、2016年ダイヤモンド社で最新脳科学データ満載で復刊)。
 45歳からジョギングを始め、脳との関係の研究もし、解説書も出した。
 大阪のボバース記念病院で保険診療を始め(1992)、脳梗塞で運動野が障害されて歩けない患者が、運動前野が働くようになって歩けた症例の報告をした(2002~2003年)。「脳にダメージが起こって、ニューロンが死んでもリハビリテーションで、近くにあるニューロンが代わりに働くようになること」の、ヒトでの最初の報告となった。
 2015年まで、約160の論文を発表した。
 原始反射を自由運動に変え、前頭前野をよく働くようにする「赤ちゃん教育」を集団で行えるようにし、「久保田メソッド」と商標登録し(1995)、学習教室がある。
 今まで、職場・家庭・趣味で、「前頭前野の短期記憶(ワーキングメモリー」にかかわり、生きてきた。
 家内は(株)脳研工房をつくり、子育て授業、そのインストラクターの養成、教材の作成、おもちゃの製造をしている。それを助けることが、これからすることである。
 1年前から、私は右膝関節変性症、家内は左前脛骨骨折・functional weaknessなどで、老人の病気との闘いが始まっている(「前頭前野と関わった一生――久保田競」より)。

 最後に、つけ加えると、妻のカヨ子が「脳科学おばあちゃん」として、普通とはかなり違った人生を送ることになりましたが、そうなれたのは、中学1~2年生頃、オリンピック水泳選手養成の強化訓練に参加し、1日に20~30kmも泳がされ、以後それができる生活を続けてきたことがあります。