ちなみに、中国のキャンパスでは早朝から英語や日本語を声に出して暗記する学生の姿が散見されるが、これが中国人の高い語学力の素地にもなっている。もうひとつの大きな違いは、中国では文系選択者でも数学が必修だということだ。日々、難解な数式が並ぶ宿題の山で「遊んでいる時間はない」(上海で経済を学ぶ大学生)のである。

 子どものころからのスパルタ教育もあるのだろう、確かに中国人留学生の学問への集中は際立っている。留学においては、大学での成績評価の国際的な基準であるGPA(Grade Point Average)が学力を測る指標(4点が最高点)とされ、周さんも好成績で奨学金を得たが、「早大の中国人の友人には、GPAで満点を難なく取得する留学生もいる」というから腰を抜かす。

アルバイトは二の次
ひたすら勉強に打ち込む中国人

 早大のサークル活動といえば「早大名物」のひとつでもあり、大小無数に存在すると言われるが、現在、周さんは大学のサークル活動には参加していない。入学当時はサークルに参加したというが、日本人の輪に入ることは容易でなく、「いつしか活動からは遠のいた」。

 アルバイトも今はやっていない。専ら打ち込むのは勉学だ。その周さんの目に学び舎としての早大はどう映るのだろうか。

「早大は何といっても資源が豊富です。図書館の蔵書数や世界のデータベースを利用できるのは本当に魅力であり、多言語を勉強できる環境にも惹かれます。一方で、教授の質にはバラツキを感じます。『これはためになる』と実感が湧く授業がもっと増えればいいのですが」

 勉学ありきの周さんの姿は、一昔前の中国人留学生とは大きく異なる。かつては、半ば出稼ぎ同然の留学生も多かったが、今では経済的余裕からか、中国人留学生には「ひたすら勉強に打ち込む姿」が多く見られるようになった。「最近は日本で修士号を取得しようとする留学生の増加が目立つ」(都内の日本語学校関係者)のもその現れだ。