「人事として第二新卒の面接をしていると、前職を辞めた理由をハッキリ説明できない人に出会う。具体的な理由を聞いても答えないし、なかには『いろいろな要素が重なって…』『これといった理由はないんですけど…』といった返答さえある。そこまで曖昧な理由で前職を辞めていると、採用しにくくなる」(28歳男性/IT)

「うちの会社では、ある時期に第二新卒を積極的に採用していた。入社後、彼らに『前職を辞めた理由』を聞いてみると、本当にちょっとした理由が多かった。『朝早い勤務がつらかった』という人もいたし、『(それまでは地方在住だったが)急に東京に出たくなった』という声もあった。腹を割って本当のことを話してくれたのだろうが、こちらは不安に……。結局、長続きせず辞めた社員もいた」(40歳男性/イベント)

 中途採用でも「前職を辞めた理由」は重要な項目だが、第二新卒の場合はさらに大切といえよう。もちろん、第二新卒者もそれは承知していて、ある程度オブラートに包んだり、場合によっては偽ろうとしたりするケースもあるようだ。この点にどう対処するか、採用する企業は考えるべきポイントだろう。

新卒からの3年は
就職の「お試し期間」ですぐ辞める?

 第二新卒の様子を聞いていくと、その態度や考え方の面であきれてしまうこともあるようだ。

「入社したばかりの第二新卒。挨拶の際に『まだまだ第二新卒なので、これから成長していきたいです』と話したのが気になった。細かいことだが、『まだまだ第二新卒なので…』という考え方はどうなんだろうと。第二新卒を都合良く捉えていることが不安になった」(38歳男性/不動産)

「第二新卒で入った社員が、自分より一歩早く入社していた新入社員に敬語を使わず上から目線で話していた。新卒と第二新卒でどちらが先輩かは微妙だが、少なくとも第二新卒が堂々と先輩面をするのは良くないと思う」(29歳男性/製薬)

 なお、第二新卒の採用リスクとしてよく挙がるのが、「またすぐに辞めてしまうのではないか」ということだろう。実際にそういった例はあるようで、「第二新卒で入ったのに1年で辞めてしまった」(30歳女性/飲食)といった声もあった。冒頭で紹介したツイッターもそのひとつだ。

 そういったエピソードにおいても、第二新卒の「考え方」が影響しているかもしれない。というのも、第二新卒という言葉が定着したことにより、その意味合いを勘違いしているケースも見られるのだ。例えば、こんな話がある。

「同い年の第二新卒と話していたら、『第二新卒の期間中にいい企業を見つけたい』と言っていた。それを聞いて、『今の会社がダメだと思ったら、またすぐに転職するってこと?』と思った。でも聞けなかった」(23歳男性/精密機械)

 第二新卒の転職市場が盛り上がったことで、「第二新卒が企業に求められている」と考える求職者も少なくない。実際、ツイッターでも「第二新卒のカードって思ってるより強い」という声や、「第二新卒もあるし、他にいい会社もあるだろうし、続けたくなくなったら辞職宣言しよう」というような本音もある。

 だが、あまりこれが過熱すると、第二新卒の期間である「新卒から3年以内」は、若手社員がいろいろな企業を渡り歩く時期になりかねない気もする。就職の「お試し期間」になってしまうかもしれない。それはそれで、企業も困るのではないだろうか。新卒採用の位置付けや意味合いも変わってくるだろう。