「あまり元気のない方でした」

「えー、画面で見た印象とは違いますね」

 そんなことが起きたりするわけです。中にはマネージャー採用の候補者で、面接の印象は良かったが靴がとても汚かったのでマイナス点をつけられた人もいました。スカイプでは足元まで見えませんが、候補者と同じ場にいるスタッフがきちんとリアルな目で見ていたのです。

 限界のあるスカイプ面接は極端に合理主義的な会社でない限り、一次面接や補助的な手段に留めている企業が多いようです。先日、全国に拠点を拡大中のあるIT系企業の役員と話をしたときも、地方採用の候補者とはスカイプ面接を行うが、これはいいと思った人はそのまま評価するのではなく、必ず現地のスタッフに連絡を取ってコメントをもらい、採否の判断材料にしていると語っていました。

 候補者側に視点を移すと、スカイプ面接は距離や時間の問題を解決してくれる便利な手段ではあるものの、応募した企業の社員やオフィスの様子を自分の目で確かめられないという欠点があります。画面越しに会社の雰囲気や社風まではなかなか伝わってきませんから、それだけでこれから自分が働く会社をジャッジするには心許ない。

 結局、企業も候補者もスカイプは活用するにせよ、直接会う機会は必ずつくらねばならない、ということになります。それも、会う回数は多ければ多い方がよい。

 もちろん無駄にたくさん会えと言っているわけではありません。面接は少ないほうが結果も早く出て効率がよいと思っている方がいるかもしれませんが、企業と候補者がお互いを深く理解するにはそれなりの時間と手間が必要なのです。