相手の「左目」を見る理由
ここで、立場を逆転して考えてみましょう。
プレゼンする側としては、自分の情熱を決裁者にどう伝えればいいか。もちろん、自分のなかに情熱があるのが前提ですが、そのうえで意識していただきたいのは、決裁者の左目を見ながら話すことです。
これは、11月2日に開催される「ダイヤモンド社プレミアム白熱講座」でも詳しくご説明しますが、脳科学で証明されていることです。
どういうことか?
視界の左側から入る情報は右脳へ、右側から入る情報は左脳へとつながります。
右脳は「イメージ」「直感」「創造性」「ひらめき」など、人間の情緒的な部分を司ります。ビジュアルの処理も得意です。つまり相手の左目を見ながらプレゼンをすることで、相手はあなたの目のイメージを右脳で処理するわけです。その目が情熱的であれば、相手はより強く「こいつは本気だな」と思ってもらえるというわけです。
できれば、相手の左側に立って話すのがベスト。スクリーンにプレゼン資料を映し出して、立ってプレゼンする場合であれば、スクリーンの向かって左側に立つのです。そうすれば、自然と決裁者の視界の左側に位置することになります。そして、決裁者の左目を見ながら話せば、より効果的でしょう。
ちなみに、社内プレゼンの場合には、決裁者だけを見ながら話すことをおすすめします。社外プレゼンで大勢の人を相手にプレゼンするときには、さまざまな方向の聴衆に目線を届けることで、ひとりでも多くの聴衆に語り掛けることに意味がありますが、社内プレゼンでは決裁者を説得することが最重要課題です。であれば、その他の同席者に目線を注ぐよりも、決裁者に一点集中することを意識すべきです。同席者から質問があったときに、その人物の目を見れば失礼だと受け取られるようなことはありません。