報告できても売上は上がらない
そんな若者に足りない「力」とは?

 部下のGさんは担当店舗からの評価も低く、営業成績が一向に振るわない営業でした。まさに組織の伸び悩みを象徴する存在と言えます。ところが、会議で担当店舗の状況を報告させると的確に回答します。ゆえに、SさんはGさんの成績が悪いのは運が悪いからではないか?とさえ、思っていました。ところが、それは間違った認識だと気づきました。

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 Gさんは写真や文章を通じて、状況報告はできる。でも売上は上がらない。一体何が問題なのか?つまり、問題を解決するために何をすべきか、ビジネスにつながる行動を考えることができません。別の言い方をすれば、「結局、君はどうしたいの?」と問いかけられても何も答えられないのです。

 本来であれば、

 店舗の課題→関連商品の陳列がない、デッドスペースがある

 取り組むべきこと→目立つポップを組み合わせた陳列提案など

 このようなビジネスにつなげられる取り組みを考えなければ、仕事の成果にはつながりません。これを言い換えれば、経済産業省が提唱している「社会人基礎力」が足りないということになります。

 社会人基礎力とは、職場で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力で「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力から構成されるものです。この3つはさらに、「主体性」「働きかけ力」「実行力」「課題発見力」「計画力」「創造力」「発信力」「傾聴力」「柔軟性」「情況把握力」「規律性」「ストレスコントロール力」と12の能力要素で構成。なかでも大事なのが「主体性」と言われています。

 営業であれば、提案営業ができることが今では当然のように求められますが、それができている部下がとても少ない。Sさんはようやく組織の抱える問題に気づきました。ならば、次は、対策を講じるだけ。

 業務報告は文章だろうが撮影した写真だろうが構いません。それよりも、主体的に「君はどうしたいの?」を導き出すことが重要。それができるように上司が指導をし続けていれば、成果は後からついてくることでしょう。