不動産LPは「ツーステップマーケティング」!
ダイレクトマーケティングの典型例

不動産探しは、もはやネットがなくてはならないツール

 不動産業界の今のビジネスフローは、私がダイレクトマーケティングをする際に、常日頃から訴えている「ツーステップマーケティング」の典型例である。

 むしろ、不動産はこの「ツーステップマーケティング」でないと売れない代表格とも言うことさえできる。
 さすがに何千万円もする不動産の実物を見ずに買うなんて人は、よほどの大金持ちかバカしかいないだろうから(笑)。

 ただ、通常のダイレクトマーケティングと違うのは、「ワンステップマーケティング」後のコンバージョンについては、担当営業マンの腕に大きく左右されるという点ぐらいだろう。

 ただ、通常の化粧品や健康食品のダイレクトマーケティングについても、アウトバウンドをするコールセンターの人の力でクロスセル(他の製品購入)や継続購入には大きな差が出てくる。

 ということは不動産会社も、ネット上での活動は、どうやってネットで資料請求やモデルルーム訪問予約を取っていくのか?というコッテコテのダイレクトマーケティングの世界の中心にいるのだ。

 にもかかわらず、化粧品や健康食品業界に比べると、ネットでの活動が何から何まで古臭く、残念としか言いようがない。

 私の会社の本社は福岡にあるが、赤坂(東京の赤坂ではなく、福岡県中央区赤坂)のタワーマンションのランディングページ(LP)は、何を訴えたいのかわからない。

 ここからは具体例を見せながら、どのように古臭いかを話していこう。
 私がたまたま不動産投資をしようと考えていて見つけた、赤坂に建設予定のマンションのランディングページ(LP)を事例としたい。

 ちなみに購入する気があるかないかはノーコメント(笑)。

 今まで私が話してきたことを覚えている人であればすぐにわかる。
 いまだにこのレベルから話さないといけないのかと思うと、ちょっとため息が出てしまうのだが、ランディングページ(LP)の資料請求のボタンが小さすぎる!
 しかも目立つように配置をしていない!
 目立ちたいけど、この程度にしておきますという、ダイレクトマーケティングのLPでは最もやっていけない「いけ好かない」デザインとなっている。
 マンションを売りたいなら、購入の第一歩である資料請求はとにかく全面に出さないと、そのマンションのよさをわかってもらえない。このマンションのLPは売るつもりがないのか?とすら思えてくる。

まず、ボタンがどうして小さいのか? サイトトップの貴重な画面の無駄が残念

 確かにマンションの購入は、化粧品や健康食品と比べて検討する時間には段違いの差が存在している。

 だが、このLPの目的は資料請求をしてもらうことなのだから、それに特化すべきなのだ。しかし、その目的がいろいろ分散してしまっている。
 そして、その足かせになっているのが、「高級感」や「ブランドイメージ」だということは、ランディングページ(LP)のTOPにあるキャッチコピーを見たらすぐにわかる。

 そして、最初に目に飛び込む言葉は、「それは○○が出した答え」。

 いったいLPを訪れた人は、某社に何を質問したというのだろうか(笑)?
 頼まれていないのにアンサーソングばかり歌っている加藤ミリヤのように、LPを訪問した私たちに語りかけている。

 これを私は気持ちが悪いと感じてしまったのだが、みなさんはどうだろう?
 実は、不動産好きの中では、こういういったい何を訴えたいのかわからない言葉だったり、きらびやかさしかないコピーというのは「マンションポエム」と呼ばれていて結構なファンもいる。

 よくもまあ歯の浮いた言葉をかけるものだ。
 私の会社でランディングページ(LP)をつくるときに歯の浮いたコピーを書いたら、すぐに転職をすすめる(笑)。
 ブランドだけしかイメージできないような広告は、ダイレクトマーケティングでは優先されるべきではない。