前月対比200時間の残業削減に成功!
家事代行サービス・訪問介護サービスを提供する「ホームインステッド事業部」では、由井英明本部長の下、前月対比で200時間の残業削減に成功しています(2016年6月と7月の比較/全8ステーションの合計)。
わずか1ヵ月で200時間の残業を削減できたのは、「今までとは違う考え方」と「今までとは違うやり方」で、業務改善に取り組んだ結果です。
【ホームインステッド事業部が取り組んだおもな施策】
●全従業員にタブレット端末を支給し、情報共有とフィールド(現場)での効率化を図る
●毎朝のミーティングで終了時間・退社時間を確認し、逆算して日常業務の対策を共有する。終了時間を決めることで、「その時間までには絶対に仕事を終わらせる」という意識が高くなり、集中力と緊張感を持って仕事ができる
●残業は申告制とし、上司の許可なく残業をしてはいけない。残業する理由を明記するようにすると、「仕事をしているフリ」がなくなる
●やらなくていいことを決める。その日に終わらせなくてもいい業務は、「翌日」に振り替えてもいい
●毎月「実行計画ミーティング」を設けて、「どうすれば残業を減らすことができるのか」を従業員で話し合い、業務改善に役立てる
「残業ゼロ」は新卒採用の最強の武器
また、残業が減るに従い、社員の離職率も低くなった。
わが社は、社員210名(総従業員は約850名)中、「課長職以上」が70人を超えています。
70人以上の管理職の中で、過去7年以内に辞めた人は、八木澤学ひとりだけです。
でも、辞めた八木澤課長も戻ってきているので、実質ゼロです。
新卒は、2014年度に15人採用して、1年未満で辞めた社員はひとりだけです(会社に不満があったわけではなく、病気による退職)。
2015年度に至っては、25人採用して、ひとりも辞めていません。
採用を統括している小嶺淳本部長は「今の武蔵野は、自分が入社した当初と同じ会社だとは思えない」と感じています。
「今の労働環境は、私が入社した14年前と比べて、天と地ほど違います。私は現在、新卒社員の採用を担当していますが、今の若い人たちは『給料よりも休み』を優先する傾向にあります。
こうした若者に関心を持ってもらうためには、『休日出勤と残業が少ない会社』にしなければいけません。
残業への取り組みを本格化してから、武蔵野に対する学生の関心が高くなったのは明らかです。
『残業をなくす』ことは、新卒を採用する企業にとって『最強の武器』だと実感しています」(小嶺)
以前は、「週休1日、7~翌1時勤務」が当たり前だった「ブラック事業部」は、現在、「ホワイト事業部」へと変わり、前述した小林と久木野が揃って、「信じられない」と目を見張るほど、労働環境が改善されています。
そして、「逃亡」する以外に辞める方法がなかった武蔵野は、現在、社員が辞めない会社へと変わりました。