寺田倉庫で流通している「コイン」。左からドクロ、ブロンズ、シルバー、ゴールドで、コインの色によってもらえる金額が異なる
Photo by Toshiaki Usami

「えっ、ドクロのコインですか?」――。寺田倉庫を取材していたら、物騒な名前のコインが社内で流通していることがわかった。コインはどうやら、社内コミュニケーションのツールとして使われているようだ。しかも、コインの種類によってはその金額が精算され、金額も天井知らずという。いったい、どういう制度なのだろうか?

4種類の評価コイン、「ドクロ」はマイナス5000円!

 人事・総務担当執行役員の畑敬子さんによれば、導入したのは2013年からだという。

「これが、そのコインです。『ゴールド』『シルバー』『ブロンズ』『ドクロ』の計4種類あります」

――それぞれに「Excellent!!(エクセレント)」「Great!(グレート)」「Good Job(グッド ジョブ)」などの文字も彫ってありますね。

人事・総務担当執行役員の畑敬子さん
Photo by T.U.

「社長の中野はコイン好きなんですよ」

――コイン好き?

「昼食の代金を支払うのも、券ではなくて、社内専用のコインなんです」

――なるほど。それで、このコインはどう使うんですか?

「それぞれのコインに金額が設定されていまして、年2回、もらったコインの分の金額が精算されます」

――いくらくらい?

「ゴールドが5万円、シルバーが1万円、ブロンズが5000円、ドクロがマイナス5000円。これを上司でも部下でも同僚でも、自分が渡したい相手に自由に渡していいんです」

――上司にドクロを渡してもいいんですか?

「ええ。私もドクロをもらったことありますし。もらうと、その分、精算金額から1枚につき5000円分が引かれちゃうんです」