上田 今回のテーマは「中国」です。チベット問題、四川大地震という苦境もありましたが、先日は、中国の主席としては10年ぶりとなる胡錦濤氏の来日、8月には北京オリンピックが開幕と、イベントも目白押し。そんな中国は、今や日本にとってアメリカに並ぶ重要な国となっています。この中国、竹中さんはどのようにご覧になっていますか?

竹中 国としての勢いはありますが、その勢いを止めまいと苦労しているように見えますね。そういう意味では、日本と重なる部分もあります。

今やGDPで世界4位!
驚異の急成長を続ける中国

上田 それではまず、ここ20年における中国の経済発展の経緯をおさらいしてみましょう。

中国の経済発展の流れ
 まず中国の経済発展は、1970年代後半以降、鄧小平氏によって口火が切られましたね。80年代前半には経済特区が作られて沿岸都市が外資系企業に開放されます。89年の天安門事件で景気はいったん減速しますが、92年に鄧小平氏が「南巡講話」を発表してから「社会主義市場経済」が推し進められます。

 GDP(国内総生産)が1兆ドルを突破した98年以降、民営企業が公認されていよいよ経済発展が本格化しました。01年にはWTOにも加盟しています。特に最近の成長は目覚ましく、2005年にはGDPが2兆ドルを突破して英国を抜き世界4位に、2007年には3位のドイツに迫る勢いです。こう見ると、中国の成長ぶりは本当に目覚ましいですね。

竹中 やはり89年の天安門事件と、92年の「南巡講話」がターニングポイント。70年代後半の開放政策から市場経済化が始まり、90年代前半でさらに加速。21世紀に入ってからは、「世界の中の中国」と見られるようにまでなりました。WTO加盟がまさにその象徴でしたね。