日本において男性営業マンを多用して成功してきたプルデンシャル生命グループが、大規模なグループ企業再編を行う。買収した日本の生命保険会社3社をたった1年強で合併させるのだ。成長し続けている自信の表れか、その様は、「強引かつ性急過ぎる」と映るが、一方でビジネスモデルの限界が見え始めている。

東京・赤坂にそびえるプルデンシャルタワー。2月2日付「日本経済新聞」の広告では、なぜか顧客だけではなく、買収した生保の社員にも、よそよそしく「ようこそ」と挨拶した Photo by Toshiaki Usami

「AIGの血は汚れていて、従業員は今のままでは使い物にならない。少なくとも営業担当は鍛え直す必要があるだろう」──。

 経営危機に見舞われた米AIGから、日本で営業している生命保険会社2社、エイアイジー・スター生命保険とAIGエジソン生命保険を2月1日に買収したプルデンシャル生命グループの幹部は、冷たく言い放った。

 旧協栄生命保険や旧大和生命保険(現ジブラルタ生命保険)といった、破綻した日本の中堅生保を買収し勢力を拡大してきたプルデンシャルは、今回、約48億ドル(約4000億円)で2社を取得。これにより、傘下に生保5社を抱える大所帯となった。

 中堅生保を多数抱えたままでは非効率であるとして、規模や販売チャネルが似ているジブラルタ生命と、AIGから買収した2社を来年1月から3月までの間に合併させることにしている。

 ところが、その手法をめぐって「あまりにエグイ」と内部からは不満が爆発している。

 その一つが、買収直後に発表された、スター生命とエジソン生命の役員人事だ。というのも、取締役以上の役員はスター生命の友野紀夫社長を除き、両社共に全員が退任か降格になっていたからだ。

 代わりに、それらの椅子に座ったのは、すべてプルデンシャルから送り込まれた人物たち。唯一、残った友野氏もAIG出身ではなかったからで、まさにAIGの“血抜き”が徹底されていたのだ。