中国は投資資金を
アフリカ諸国から回収できるか

 鉄道が開通して約1ヵ月後の2月7日、ニューヨークタイムズ紙が中国のアフリカ投資についての記事を掲載し、この新鉄道を取り上げた。記事ではジブチとエチオピア、最終的にはアフリカ全体をも変えるだろうと評価しているが、アフリカの国はあまりに貧しいため、中国から借り入れた資金を必ずしも返せるとは限らない、とも指摘している。

 中国側はこの指摘をアメリカのやっかみと受け止めているが、私はむしろ重要な指摘だと思う。貧困のアフリカでインフラ事業を展開するには、この投資資金の回収の困難さという問題を避けて通れない。政治戦略からの考慮とビジネス的計算の両立を考えなければならない。

 実際、中国は鉄道だけではなく、道路やダムをはじめ、エチオピアのインフラ開発に大規模な投資を行っている。アディスアベバでは昨年、やはり中国の出資で建設された路面電車(トラム)も開業している。これはサハラ以南アフリカでは初の近代的な路面電車だと言われている。

 国内経済が踊り場に来ている中国は近年、海外へのインフラ建設に積極的に参加している。もちろん、政治戦略的思考からの行動だと思うが、国内経済の困難な局面打開に対する期待を海外へのインフラ建設に託すという一面もあるだろう。

(作家・ジャーナリスト 莫 邦富)