インターネットやスマホの影響で縮小した活動としては、テレビ・新聞・雑誌などの「マスメディア接触」が、20年の大きなトレンドで男女ともに最も減少幅が大きく、この5年では男が17分減、女が13分減というさらに大きな接触時間減となっている。「会話・交際」の時間も程度はマスメディア接触より小さいが、やはり同じように、減っている。ファミレスなどでよく、会話をせずに自分のスマホを見ているカップルをみかけるが、驚くべき変化である。

 他方、仕事や学業以外でのインターネットやスマホの利用が含まれている「レジャー活動」は、男女ともに、大きなトレンドでは最も増加幅が大きい生活行動となっている。最近のトレンドでは、女性は大きなトレンドと同じく首位だが、男性の場合は、むしろ、マイナスとなっている。これは、男性の場合、レジャー活動のうちインターネット利用は増えているが、通常のスポーツ、趣味娯楽など、その他のレジャー活動が大きく減ったためである。

「仕事関連」は、社会問題となっている長時間労働の点から関心を引くが、国民全体としては、大きなトレンド、最近のトレンドの両方で、それほど大きな変化は生じていない。問題があるとすれば特定の層の問題だということが分かる。

 この他では、「睡眠時間」が大きなトレンドでは男女ともに短くなっているのが目立っているが、最近のトレンドでは、男性の減少幅は狭まり、女性はむしろ、反転、増加しており、逆方向への兆しが感じられる。また、「家事」は男性の方が女性より増えて来たのが大きなトレンドであるが、最近もこのトレンドが強まっている(まだ差が大きいとはいえ)。

 さて、これらと並んで大きな変化が生じているのが、「身のまわりの用事」の増加である。大きなトレンドでは、女性の場合は、「レジャー活動」に次ぐ増加、男性の場合はさらに「家事」に次ぐ3番目の増加となっており、最近のトレンドは、これまでと比較して加速している状況である。今回は、大きな変化であるのにほとんど関心が抱かれていないこの生活時間について、注目してみたい。

おしゃれに割く時間の変化
キレイになる中高年女性

 図2で、男女の有職者、および主婦の「身のまわりの用事」(平日)の時間推移を見ると、それぞれ、一貫して増加してきていることが分かる。男性と比べ女性の伸びが著しいのが特徴である。また、男女年齢別の時間を見れば、女性が男性を大きく上回っているだけでなく、年齢による特徴も大きく男女で異なっていることが分かる。すなわち、女性は20代で身のまわりの用事に最も時間をかけており、60代に向けて徐々に減っていくのに対して、男性は20代から60代までほぼ同じ時間である点が大きく異なっている。なお、男女ともに、70歳以上では60代より時間が増えるのは、総じて動作が遅くなるためであろう。