説明会の応募やエントリーシートの提出など、今や就職活動とネットは切り離せない関係にある。さらに一部の学生の間では、フェイスブックやツイッターを通じた情報収集が活発化しているようだ。
ソーシャルメディアを利用した採用支援などを行うスゴログ(東京都世田谷区)は、2011年3月度の大学・大学院卒業者(以下、11年卒就活生)と、2012年3月度卒業予定の現役大学・大学院生(以下、12年卒就活生)の就職活動におけるフェイスブック、ツイッターの利用率を調査。その結果、11年卒就活生に比べ12年卒就活生の両SNS利用率は、いずれも増加していることがわかった。
調査は、2011年3月度卒業予定者193人、2012年3月度卒業予定者155人を対象にインターネットリサーチで実施。調査期間は2011年4月18日~28日。
就活でのツイッター利用率、
12年卒では16.1%に
調査によると、11年卒就活生と12年卒就活生の、就職活動にあたってのフェイスブック利用率はそれぞれ5.2%と9.0%。ツイッター利用率はそれぞれ9.8%と16.1%だった。いずれもこの1年で伸びていることがわかる。
具体的には、どのようにフェイスブックやツイッターを利用しているのか。11年卒就活生では、「友人との連絡」が80.0%と圧倒的に多く、「OB・OGをフォロー(友達登録)することでの情報収集」(25.0%)、「採用担当や採用フェイスブックページをフォロー(友達登録)することでの情報収集」(20.0%)、「他の就活生をフォロー(友達登録)することでの情報収集」(35.0%)と、情報収集に利用する就活生はまだ少なかった。
これに比べ、12年卒就活生は、「友人との連絡」が63.0%に減少、「OB・OGをフォロー…」「採用担当や採用フェイスブックページを…」「他の就活生を…」は、それぞれ48.1%、33.3%、51.9%と、情報収集への利用率は軒並み増加した。
IT企業をはじめとして、フェイスブックに採用ページを設けたり、ツイッターに採用担当アカウントを設置したりする会社も増え始めている。スゴログの代表・中島大氏は、学生側、企業側双方のメリットを次のように話す。
「学生側では、ツイッターのリプライやフェイスブック採用ページの書き込みを通して自らの情報を発信し、企業側とより深いコミュニケーションを取ることが出来る。企業側でも、説明会やインターンなど、その場だけのコミュニケーションではなく、断続的に学生とやり取りを続けることができる」