さて、詳しくは明治安田生命のホームページなどで確認してほしいが、この保険は一口5000円の一定額を毎月積み立て、5年で積み立てが終了、10年が満期というものだ。契約者が死亡ないし解約した場合に、決まった額(積み立てた元本を下回らない額!)を受け取ることができ、災害で死亡した場合は積立額の1.1倍を受け取ることができるという極めてシンプルな商品だ。契約に際して医師の診察も必要ない。

 例えば、毎月5000円ずつ積み立て、合計30万円支払って10年満期まで持つと30万9000円になるという。災害死亡の場合、保険金が割り増しされるので、保険の機能は付いているのだが、実質的にはほとんどそれを意識させない、シンプルな「お金の置き場所」ともいうべき商品だ。

生命保険料控除の
“ほぼ丸取り”商品

 では、なぜこの保険商品を勧めるのか。それはひとえに、「生命保険料控除」のメリットを取ることができるからだ。

 制度が時々変わることもあるので、税金についてはその都度、国税庁のホームページなどで確認してほしいが、2012年以降の生命保険契約については年間8万円までの生命保険料が控除の対象だ。つまり、年間の生命保険料支払いが8万円以上なら一律4万円が所得控除の対象となる。つまり所得税や住民税がかからない。

 一口5000円なので、年間8万円ピッタリというわけにはいかない。そのため、二口入って、年間12万円を積み立てるのが良さそうだ。

 4万円の所得控除を大きいと見るかどうかは、人によるのかもしれない。だが、生命保険料控除は所得税が上限4万円、住民税が上限2万8000円で、例えば課税所得が330万円を超えて695万円以下の方は、所得税の限界税率が20%なので住民税を10%とすると、約1万0800円が節税効果となる。軽く一杯、飲みに行ける金額だ。

 課税所得が1800万円を超えると、所得税の限界税率は40%となるので、節税効果は1万8800円に増加する。往々にして、お金持ちの方が細かな金額のお得感に敏感なものなので、この額の節約は嬉しいのではないだろうか。

ただし、二口よりも多くこの保険に入ることは無駄だといえる。それよりも安全な運用の手段として、例えば個人向け国債変動金利型10年満期の方が、リスク、リターンともに魅力的に思える。