「難しい」「わからない」を口癖にしているとダメに見られる

 人に「この人はダメだな」と思わせてしまう3つ目の特徴は、「『難しい』と『わからない』を連発する」ことです。

 賢く思われたいのであれば、「難しい」「わからない」は絶対に口にしてはいけません。そもそも、ビジネスの課題は、誰にとっても難しく、わからないものだらけです。相談を持ちかけたほうにしてみれば、「難しい」などということは最初から百も承知です。

「難しい」や「わからない」をよく言う人は、多くの場合、「情報が足りない」「経験がない」といった言い訳をします。そんなとき、私は「じゃあ情報や経験があれば解が出せるのか」と思ってしまいます。

 目まぐるしく技術や環境が変化し、企業や個人が抱える問題が複雑化する中、「まったく同じ例が過去にあり、そのまま当てはめればこの問題は解決する」という類の問題はありません。それでも問題を解決するために、限られた情報や経験の中から知恵を絞って意見を出すことが求められているのです。

「難しい」「わからない」を口癖にしている人は、いますぐこれを禁句にしてください。その代わりに、「いまある情報で考えられることですが……」「間違っているかもしれませんが……」などと前置きして、何らか意見を言うようにしてみてください。これだけでも周囲からの評価は上がるはずです。

(本原稿は、侍留啓介著『新独学術 外資系コンサルの世界で磨き抜いた合理的方法』より抜粋・編集して掲載しています)