カーブスには、一般のフィットネスクラブにあるシャワー、風呂などの設備がない。基本的には事務所仕様の40坪ほどのスペースがあれば、開店可能である。投資が必要なのは12機のマシンであるが、これは米国カーブスで生産されている世界統一機であり、フランチャイジーは安価に調達できる。そのため、フランチャイジーの1店舗当たりの投資額は、約2000万円と言われている。

 固定費が安いため、損益分岐点が低い。そのため500名ほどの会員を集めれば、十分やっていける。こうしてフランチャイジーは、2店舗目、3店舗目と拡大していけるのである。

◆図表:従来型フィットネスクラブとカーブスの違い

なぜ24名しか入れないのに
待ち時間が少ないのか?

 カーブスでは運動の中心は、(1)筋トレ、(2)有酸素運動、(3)柔軟運動の3つであり、この3つを高めることによって、健康を維持・強化できると考えている。マシンが12機、その間にステップボードが12枚あり、最大24名が同時にトレーニングできる。したがって25番目に来た人は、最初の人が抜けるまで待たなくてはならない。1店舗500人も加入していれば、顧客が集中して待ち時間が長くなり、不満が高まる可能性もある。事実、午前と午後の開店直後は、最混雑時間帯となる店舗が多い。

 一部では整理券を発行している店舗もあるが、カーブス側では原則、時間のコントロールはしていない。

 では、何故長時間の「待ち」が発生しないのだろうか。それは顧客が各自調整するからである。カーブスは常連客が多いため、混雑する時間は通っているうちにわかってくる。30分ずらせば混雑を避けられるのであれば、自主的に時間をずらす。カーブスのターゲット顧客は主婦であり、他の層に比べて時間的余裕はある。逆に時間の融通が効く顧客をターゲットとした故に、こうした運営が可能になっているのである。

 一般のフィットネスクラブからカーブスに移ってきた人が5%しかいないことからも、カーブスは一般のフィットネスクラブと競合しているとは考えにくい。運動していなかった人を掘り起こしたという意味では、マーケットシェア争いをしたのではなく、市場のパイを自らの手で広げたのである。

 2004年には、健康計測器のタニタが「フィッツミー」という名で、カーブスとほぼ同じサーキットトレーニングをフランチャイズ展開で始めたが、店舗数は2017年5月で、68店(サポート・提携店含む)である。

 広い意味での競合としては、価格の安さ、通いやすさから、自治体が開催している健康教室や、公営のジム付きの体育施設は競合と言えよう。ただし公営の施設は、継続させる動機づけの面でのサービスは、ほとんどない。