なお、高等教育の対象を社会人に拡げるべきだとの意見については、同じテレビ番組に出演した際に、教育評論家の尾木直樹氏に教えていただいた内容を参考としたことを付記しておく。尾木氏も、幼児教育の無償化から先に着手して、後に高等教育の無償化と改変に向かうべきだとのご意見だったと記憶する。

 実は、このテレビ番組では、一般視聴者を対象に、教育費無償化の可否と無償化の財源として何がいいかを問うアンケートがあったのだが、その結果が衝撃的だった。筆者は「こども保険」辺りの受けがいいのかと予想しつつ結果を見たら、圧倒的に多かった回答は、「教育費無償化の必要はない」とするものだった。

 筆者は、個人的に、生産性を高める上でも、社会を快適にするためにも、日本は教育費に対して圧倒的に傾斜した資源配分を行うことが必要であり、かつ合理的だと思っているのだが、投資としての教育費の有効性は社会的に広くは認められていないらしい。自分が間違っているのかもしれないのだが、大変心配である。

一長一短がある
3択の財源論

 さて、仮に教育費を無償化する場合、財源は、「教育国債」、「こども保険」、「増税財源」のいずれがいいのか。

 教育費無償化が「投資」として効率のいいものなら、その将来の受益者世代からの税収で償還する国債が財源でも問題はないように見える。一方、教育国債と銘打っても、実質的には単に赤字国債の増発であって、将来世代の負担になるという批判もある。