2.セクハラ・パワハラ研修の実施
 社内でセクハラ・パワハラの問題意識にギャップがあったことで、人間関係にも支障を来していたため、外部のコンサルタントを招いて、全社員に対して研修を実施することとした。研修では、ロールプレイングを行い、ハラスメントを受けた時に、自分はどのように感じたかなどを、社員同士で話し合ってもらい、全員で考える時間を取った。

3.コミュニケーション研修の実施
 社内の人間関係をスムーズにするために、コミュニケーション研修を取り入れて、お互いに建設的な意見交換ができるスキルを身につけてもらうこととした。相手を否定せず、自分の意見をしっかり伝える方法を具体的に学んだ。

 以前は、社内で言いたいことがあっても、本人に直接伝えず、陰で悪口を言うことも多かったが、研修を受けてからは、少しずつ自分の意見を言い合うようになり、職場も活性化してきた。

 社長は、「企業は人なり」という言葉について、理解していたつもりであったが、実際に社員トラブルが起きて、初めて心から実感したようだ。採用や教育に時間とお金を投資することで、様々な結果が出るようになった。

 採用フローを見直したことにより、会社の理念に共感した目的意識の高い人材が入社するようになった。社内の雰囲気も活性化し、以前からいた社員も刺激を受けて、全体のモチベーションが上がった。

 また、ハラスメントに対しての意識も変わり、今まで時々見受けられた、上司が部下を怒鳴るような光景も見られなくなった。管理職はコミュニケーションを取る際に、部下に対して威圧的に命令するのではなく、部下が自ら動くように支援する方法を取るようになったのだ。

 少しずつ社内の風通しが良くなり、社員もイキイキと働くようになった。会社の業績も上がっており、今後はますます発展していくだろう。もし、勤務先で似たようなことに悩まされていれば、本事例を参考にしていただければ幸いである。

※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため社名や個人名は全て仮名とし、一部に脚色を施しています。ご了承ください。