全国ではトップの近畿大に
どこまで迫れるか?

 法政大のブランド力アップも見逃せない。法政大は30年に創立150周年を迎えるにあたり、長期ビジョン「HOSEI2030」の策定を進めている。それに先立ち、16年に「法政大学憲章」を発表した。「自由を生き抜く実践知」と題された宣言の中には、「多様な視点と先見性を備えた研究に取り組むとともに、社会や人のために自由な志向と行動を貫き通す自立した市民を輩出する」とある。この宣言のブレのなさは、先の「軍事研究を行わない」とする法政大の意思表明にも現れている。

 同年には性差や国籍、障がい、民族などを意識せず、学び、働けるキャンパス環境の構築を目指す「法政大学ダイバーシティ宣言」も発表されている。こうしたリベラルな姿勢が、総長の効果もあり受験生や保護者に届き、受け入れられているのではないか。

 さて、女子受験生の増加に加え、入試制度の充実やキャンパス改革などの影響もあり、東京の志願者数ランキングでトップになった法政大だが、全国に目を向けるとただ1校、近畿大が上にいる。同大は学部改組やキャンパスリニューアル、効果的な広報活動などにより4年連続で志願者数日本一。17年の志願者は14万6896人。近年の18歳人口ピーク時の1992年に早稲田大と日本大が記録して以来の14万人超えとなった。

 では、法政大は近畿大を抜いて志願者数日本一になれるのだろうか。法政大同様、97年当時は、女子志願者が少なく“男の大学”だった明治大は、法政大より早く、2006年から10年にかけての女子の志願者増と連動して総志願者数が増え、10年から4年連続で志願者数日本一になった。

 明治大に遅れて女子の志願者が増え、17年に東京の大学でトップになった法政大は、この先、志願者数をどこまで伸ばすのか。近畿大を抜いて志願者数日本一になる日は来るのか、注目したい。