まさか、フリーランス記者らの指摘が正しいということを言いたくないがために、誤報を認めず、結果として読者の多くを被曝させたとは思いたくない。では何か。記者クラブで良好な関係を作っている政府か、あるいはクライアントの東京電力か。

 いずれにしろ、この記事は事故発生から、半年が経ってようやく掲載されたものだ。

 繰り返すがこれは朝日新聞だけではない。朝日新聞はこれでもまだマシな方だ。テレビ、とりわけ民放テレビはもっと酷い。それはほとんど犯罪的でさえあるが、本コラムではやはり、もうこれ以上は言わないことにしよう。

 最後に2日前の朝日新聞が政府に命じた次の文言を、そのまま贈り返そう。

〈最悪を想定し、判断に迷ったら逃げる。これを約束事として徹底する。それが改めての教訓である〉

 自己認識能力を失った新聞を読まされる読者はたまったものではない。朝日新聞の記者には、取材よりも先に、朝日新聞自身を読むことをまずお勧めしたい。