「免震」と「制震」の揺れを比較

【図2-5】 

 【図2-5】は、六本木ヒルズにある免震構造の住宅棟(18階建て)と制震構造の住宅棟(43階建て)の今回の地震の実測値である。

 地盤の加速度(揺れの勢い)は76ガルと同じだが、免震構造棟では、建物の加速度は免震層を介したとたん、41ガルに下がっている(赤線で囲った部分)。

 最上階の揺れも地盤面程度。構造設計の専門家によれば、免震の効果は強い地震ほど高くなり、震度6~7の場合、計算上は地震の揺れを3分の1~5分の1程度に低減できるという。

 超高層住宅棟も制震装置によって揺れが抑えられた。ここに住む男性は「3月11日は海外出張中だったが、戻ったら室内は出た時のままだった」と語る。

 一般に超高層建築は、しなるように揺れて地震力を逃がすようにできている。上層階ほど加速度は大きいが、制震装置で制御できる。

 建物の形状や高さによって最適な構造は異なるため単純比較はできないが、免震構造と制震構造の揺れの特性の違いが実測値でも確認された。